株が大幅下落も、景気後退までしばらく時間がかかると思う理由

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2月24日のアメリカ株は結構下げました。ダウは1,000ポイント(3.5%)を超える下げ幅で、CNBCによると過去3年間で3番目の下落幅だったようです。

ダウ2年ぶりの下落幅

直近3年間ダウ下落幅ランキング
2018年2月5日 1175ポイント
2018年2月8日 1033ポイント
2020年2月24日 1031ポイント

株はよく風船に例えられます。膨らますまでには時間がかかりますが、しぼむ時はあったと言う間です。

この日の下げで、ダウは2020年に入ってからの上昇分が全て消えたようです。

この記事のポイント

  • 米国株の投資家は悲観的に変わりつつあり、短期的に下落しやすくなっている。
  • でも、長期投資家なら1日単位の下落は気にしなくていい。持つべき視点は10年に一度ほどでやってくる景気後退につながる下落かどうか。
  • 現在の米国は確かに景気拡大期の後半にいる。でも、今回の下落は景気後退につながる下落ではない気がする。
  • FRBの金融緩和が作った株価の上昇なので、「FRBの策が尽きるか」、「効果がなくなるか」、「緩和策をやめるか」のときに、株価上昇が止まる気がする。しかし、米国ではまだどの兆候も見られない。

長期投資家が注意を払うべき下落かどうか

さて、2月24日の今回のような株価の下落は予想はできたかというと、たぶん無理です。下落の時期と規模を的確に当てて、事前に株を売却して回避するという意味の予測なら、ほぼ間違いなく不可能だと思います。

そもそも、長期投資家にとって3-4%下落することは、どうでもいいことだと思っています。。見るべきは10年スパンの以下のようなグラフのように、広く物事を見る視野です。

上の右上に赤く囲ったところが今回の下落ですが、全体への影響は微々たるものです。長期投資家が見るべきは1日の下落ではなくて、灰色枠で囲った10年に1度の景気後退時の大きな株価下落トレンドになるかどうかだと思っています。

景気サイクルと四季

景気には四季のようにサイクルがあります。

季節を理解していればどんな服装をしたらいいかに迷わないように、景気のサイクルを理解していれば攻め時か守り時かわかるようになります。

  • 【春:景気底打ち】:前の景気の低迷から景気が回復を始める。株を仕込む時期。
  • 【夏:景気拡大前半】:景気が強く、株価も右肩上がりに力強く回復する。
  • 【秋:景気拡大後半】:株価は最高値圏でも、なんだか寒い日もある。FRBは景気悪化に備えて利下げをする。投資家は冬に備えて守りを固め始める時期
  • 【冬:景気後退】:10年に1度程度の経済のマイナス成長期で、株価が大きく低迷する。次の春を迎えるために必ず必要。

前回の2008年から2009年年始にかけて起こった大きな下落(リーマンショック)は、四季にたとえるなら冬です。

それから、2009年に底打ちして春を迎え、GDP成長率を見る限り2018年に米国の景気が良かった時期までが夏だったと思います。2019年にはFRBが景気の悪化を恐れて利下げをしたので、2019年からはおそらく秋なのでしょう。

今が秋なら、すでに新規投資を控えて投資資金を現金で蓄えたり、国債や金を買うなど守りの投資に切り替えるのもアリです。実際に、私はすでに2019年からこうした守りの投資をしています。

景気後退への突入はFRB次第

ただし、今回の下落がそのまま景気後退時(冬)の大きな下落トレンドの始まりかと言われると、それはちょっと違う気もしています。その理由は前の記事でも、以下のように書きました。

新型コロナウイルスの影響が軽くて数ヶ月で収束する程度のものなら、収束後はすぐに日常の経済に戻りますし、もしも景気に深刻な悪影響が及びそうなら、中央銀行が景気対策(金融緩和)に動くからです。

今の株の上昇相場は中央銀行FRBが作ったものなので、結局はFRBがどう出るかです。

今の米国株の上昇トレンドを作ったのは中央銀行のFRBの金融緩和策なので、「FRBの金融政策の手段が尽きるか」「金融政策の株価引き上げ効果がなくなるか」「FRBが方針転換して金利引き上げをするか」のいずれかで株価上昇が終わるはずですが、どの3つの兆候も見られません。

一時的に市場心理が悪化して鋭く株価が下落するような展開はあるかもしれませんが、それは今の米国の景気拡大を終わらせるほどのものではない気がしています。

今の景気のサイクルでは確かに季節は秋だと思うので、守りを固めても良いと思いますが、一方でまだ景気後退までしばらく時間があるとも考えています。

誰か忘れてしまったが、元FRB議長がこう言っていた。『景気拡大は何年たったから終わるものではなく、FRBが終わらせるものだ。』

スコット・マイナード氏


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