製造業に続き、非製造業も予想を下回る結果
アメリカの景気は好調を維持しているのか、それとも悪化の兆しが見えているのか。それを占う重要な指標が発表されました。
アメリカの非製造業企業の役員に景況感をアンケートとして集計した、ISM非製造業景況指数が発表になりました。結果は緩やかな景気拡大が見えたものの、予想を下回る低調な結果でした。
- 予想:55.0
- 結果:52.6(予想を下回る)
うむ、非製造業の景況感も右下に下がっている傾向に歯止めがかかっていないですね。この結果を受けて、また米国株の株価も下げているようです。
注目が集まっていた米非製造業の景況感
今回の非製造業の景気感には、特に注目が集まっていました。
既に発表された同じ9月のISM製造業指数は、景気縮小の判断となる節目の50を下回る、予想外に悪い結果だったからです。
9月米製造業の景況悪化で株式市場は下落。非製造業や個人消費への影響拡大に注視。
この結果を受けて「アメリカの景気は大丈夫なのか」という心配がアメリカ市場全体に広がっていたため、景気が悪いのは経済規模の小さい製造業だけなのか、それとも非製造業にも広まっているのかを見極めるため、今回の発表には注目が集まっていました。
非製造業の結果は50のボーダーラインは超えて景気の縮小は免れましたが、予想以上に低調な結果だったので、想定よりも景気の減速スピードは早く訪れている印象を強めてしまいました。
次は翌日の雇用統計
さて、がっかりしている場合ではなく、翌日にはもっと重要な9月の雇用統計の発表があります。
9月のこれまでの主要な経済指標を見えると、「製造業は悪化し始めている」「非製造業はまだ景気拡大しているものの、予想よりも拡大スピードは弱くなってきた」という様子が見えています。
次の問題は「アメリカのGDPの7割を占める一般消費者に景気の減速の影響が出ていないか」です。平たく言うと、失業率増えていないか。賃金はちゃんと上がっているかです。
民間企業のADP社の雇用統計は、残念ながら予想していた雇用増加に届きませんでしたが、より注目度が高い政府発表の雇用統計で、今までの悪い流れと止められるかがかかっています。
- 9月政府雇用統計予想:14.8万人増
- 8月(前回)結果:13.0万人増