好調な米製造業、インフレが進みやすい環境に改善はなし。

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5月もアメリカ製造業は好調だったようです。

しかし、問題は需要が大きいのに供給が追いついていない状況で、これはさらなるインフレを招く恐れがあります。

4月も同じことを書いていてたのですが、5月も引き続きインフレが進みやすい環境が続いている点には注意が必要です。

私はいくらかインフレに強い資産にも投資をしているのですが、その投資は今月も継続して問題なさそうです。

この記事のポイント

  • アメリカ製造業が感じている景気(景況感)は2021年5月も好調だった。
  • ただし、前月よりもインフレの圧力は強まっているようにも見える。多くの企業は仕入れ価格の上昇を感じていて、求人を出しても雇用できないとの声も多い。
  • コモディティ(商品)への投資はまだ継続で良さそう。

5月も好調だったアメリカ製造業


ISMは毎月アメリカの企業に景気に関するアンケートを実施しています。

アメリカの製造業が感じる景況感がISMから発表されましたが、5月もアメリカの製造業は好調だったようです。

50を超えれば景気拡大を意味するのですが、60を超えている上に前月よりも数値が改善して景気拡大ペースは加速しています。

ただし、「今月も製造業は好調で良かったね」だけではなく、不安材料もあります。ISMから発表されているレポートを確認すると、やはりとどうしてもインフレが進みやすい状況が続いているように見えます。

インフレが進みやすい環境が続くアメリカ


先月の記事でお伝えしていましたが、最近のアメリカでは製造業・サービス業とわず、インフレが進みやすくなっています。

今月もISMのチャートを確認してみても、「需要が強い一方で、原材料や必要な人材の確保に苦戦している状況」は続いているように見えます。

需要があるのに、供給が限られているときには値段が上がりやすいので、インフレが心配になります。

需要は強かった

以下の新規受注(New Orders)の数字を見てみると今月もかなり高い数字で、需要の強さがわかります。

好調が続く新規受注(2021年5月ISMチャート)

また、顧客在庫(Customers’ Inventories)を見てみても低迷しているので、今後もしばらく受注が強い状態は続きそうです。

顧客在庫は低水準で今後も受注が期待できる(2021年5月ISMチャート)

生産できる能力以上の注文が入っているために、受注残(Backlog of Orders)も高く積み上がっています。

高く積み上がった受注残(2021年5月ISMチャート)

原材料と必要な人材確保に苦戦

需要が強い一方で、原材料や必要な人材の確保には苦戦しているようです。

まず仕入れ価格を見てみると、12ヶ月連続で上昇しています。前月よりはいくらか改善されたとは言え、原材料の高騰が続いているようです。

高止まりが続く原材料価格(2021年5月ISMチャート)

また、サプライヤー・デリバリー(材料や不品の納入遅延)も上昇が続いていることから、必要な時に必要な部品・材料が調達できず、非効率な生産が続いている可能性があります。

納入遅延も拡大している(2021年5月ISMチャート)

必要な人材も確保できていないようで雇用は前月から悪化して、拡大を示す50をギリギリで超えている程度です。

雇用は前月よりも減少(2021年5月ISMチャート)

求人をかけても人が来ないようだと、近い将来に人件費が上がることにもなりそうです。

まとめ


たくさんのチャートを使って長々と見てきましたが、まとめると今のアメリカ製造業は「需要は強いのに、必要な原材料と人材が確保できずに生産が十分にできていない状況」にあり、引き続きインフレが進みやすくなっていると言えます。

昨日の記事では、インフレの原因となっている供給側の問題が解決しているか見る必要があると以下のように書きましたが、少なくともアメリカ製造業にはインフレ環境の改善は見られませんでした。

今後の数ヶ月から半年くらいはインフレ率の上昇が収まっていくかどうか、インフレの原因になっている供給の問題(原材料や人材などの問題)が解決に向かっているかを見る必要がありそうです。

インフレに強い投資をしている投資家は、まだしばらくその投資を続けていても良さそうです。

イフレンに強い投資はいつまで続けてよいかですが、人材確保の問題は夏頃まで続くと見られていることを考慮して、夏頃に一度判断するのでも良いかもしれません。

人材確保が難しいのは、8月まではコロナの失業給付特例もあって働かなくてもお金に困っていない人もいることが原因の1つです。夏場を超えて、雇用がどのように改善していくかが注目のポイントになりそうです。


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