最近は投資に悲観的な記事ばかり書いています。
それでも「今からアメリカ株に投資を始めるのは、やっぱりやめたほうが良いですか」という疑問に対しては、少しくらいやっておいたほうが結果的に良いリターンに結びつくのではないかと思います。
理由は2つです。
- 10年に一度しかない景気後退期を体験でき、資産を守ることの大事さを体験できるため。
- 景気後退期前に株価が大きく上がる可能性もまだあるため。
10年に一度しか来ない景気後退期を経験できる
2007年のサブプライムローン危機から、10年以上アメリカには目立った景気後退がありませんでした。
投資人生は長いので、これから何度か景気後退期を体験することになりますが、その度に資産を溶かすような方法で投資をしてたら、いつまでも資産は増えません。
だから投資初期のうちに、メッタにこない景気後退期を体験し、苦境でも市場に残れる投資方法を早めに身につける必要があります。
そのためには不況時に市場にいるのが一番早いです。
投資を始めた直後は、急上昇している銘柄を買ったり短期間に大きなリターンを求める行動に走りがちですが、一度暴落を経験することで投資は損失を小さくすることが一番重要なんだと、身を持って知ることになります。(少なくとも私は、不況で生き抜くことの大事さを学びました。)
投資初期に損をしたとしても、その経験から資産を守れる投資方法にたどり着き、結果的には多くのものを手にできると思います。
景気後退前に株が大幅に上がる可能性
また景気後退期が来ると多くの投資家が来ると言っていても、すぐ来るとは限りません。逆に株価が大幅に上昇する展開もありえます。
もしも確実にこれから株価の下落だけしか来ないとわかっているなら、私はすぐにでも株の全額を売っています。でも、この世の中はそんなに単純ではないです。むしろ上昇する局面も考えられるので、私は今年は徐々にしか株を売れていません。
【保有銘柄】8月分の売却銘柄と現時点の株資産(2019年8月)
ボーイング、ギリアドなど一部の株を売却しました。(2019年6月)
アクセンチュア、NVIDIAなど株を売却しました。(2019年5月)
株が今後上がる要因は、金利の低下です。以下の記事ではその仕組を細かく説明しましたが、要するに金利が下がると、理論的には株価が上昇するはずなのです。
【中級者向け】割引率って何?金利が下がると株価が上がる仕組みとは。
そして、アメリカ国債は連日利回りが歴史的な水準にまで低下していて、なおかつFRBが今後利下げをする可能性が非常に高いと市場は見ています。8月15日時点での市場の予測は、2019年年末までの3回のFOMCで3回合計0.75%の利上げをするとふんでいます。
またマネックス証券のページで、米国株を解説をしている広瀬隆雄さんも、同じ様に低金利が低下して、株価を支える展開もあり得ると話をしていまいた。
【緊急レポート】逆イールド現象で米国株式市場が急落 今後の展開はどうなる?(マネックス証券)
結果として景気後退にはなるのでしょうが、その前の上昇分を相殺する下落でなければ、今から投資していたほうが正解だったということもありえます。(本心を言うと、そこまでの大きな株価上昇は無いと思っていますが。)
ただ株が大きく上昇する体験もまた、下落する体験同様に大切です。成功体験のないまま人は継続ができないからです。
まとめ
これらのことから「今から投資を始めるのは、やっぱりやめたほうが良いですか」という疑問に対しては、投資資金の一部だけでまずはじめてみたら良いのではないかと考えています。
今からでも初めたほうが金銭的にリターンが出るかどうかは全くわかりませんが、貴重な体験を詰めることは間違いありません。
ただし、大きな損失にならないように投資に回せるお金のほんの一部だけで、まずはやってみるのが良いと思います。