2022年に続き、2023年もなかなかに米国の経済の先行きは読みにくい展開が続いています。
でも、2023年のどこかで利上げが停止することはほぼ間違いないと思います。
当初は3月が最後の利上げと見られていたものが6月にまで繰り下げられましたが、それでも市場はかなりの高い確率で利上げ停止が近い将来に起こると見ています。
2月で米国債は大きく売られましたが、引き続き利上げ停止で恩恵を受けるはずの米国債の投資にチャンスがあるはずだと私は思っています。
この記事のポイント
- 市場の予想では利上げ停止が数ヶ月繰り下げられたが、2023年の利上げが止まる予想は変えていない。
- 利上げ停止後には国債も株も買われるが、後に訪れる景気後退では国債は買われ続ける一方で株価は下落する。
- 今後は、利上げ停止前後から国債を保有して、景気後退後に株価が下がってからは徐々に株にシフトする投資をする。
2023年の利上げ停止予想は揺らいでいない
12月の低迷と1月の好調で米国の経済はとても読みにくい展開になっています。
しかし、それでも今後数ヶ月でかなり高い確率で訪れると思われてるのが、FRBの利上げ停止です。
現時点で市場は6月を最後に利上げは停止されると見ています。(下図)
FRBのパウエル議長の話を聞いても、景気抑制的な金利水準を長い期間に渡って据え置くという話をしていることからも、いずれ近い将来に利上げは止まることを感じさせます。
もちろん、市場もFRBも予想を外してインフレ対策のための利上げがまだまだ続くのかも知れませんが、今のところ優れた頭脳をもつ市場の投資家や専門家であるFRBはあと数ヶ月で利上げ停止があると見ているようです。
利上げ停止後の投資
それならば、投資家としては利上げ停止後に何が起こるか知っておく必要があります。
このブログでは既に調べ終わっていて、4ヶ月前の次の記事で利上げ停止したらどのような変化があるのかをまとめています。
>>利上げ停止による金利と株価への影響について(22年10月24日)
結論だけ書くと、過去には次のようなことが起こっています。
- 利上げ停止で国債が買われる。利上げ停止前後の長期国債買いは投資の選択肢になりえる。
- 利上げ停止で株も買われるが、その後に景気後退時が訪れれば株の上昇分のほとんどは消えている。
米国債も株もどちらも利上げ停止で上昇する傾向があるのですが、さらにその先にやってくる景気後退時では両者の動きは真逆になります。景気後退突入後に国債は買われ続け、株は利上げ停止後の上昇分の多くを失うことになります。
なので、景気後退突入後も見据えると、もしも投資をするなら今は株よりも国債のほうが適している気がします。
このような考えから、今は株よりも国債を好んで買っています。
利上げ停止予想が数ヶ月繰り下げられたことでこの1ヶ月は米国債が大きく売られましたが、それでもまだ2023年に利上げ停止で米国債が買われるチャンスは消え去ってはいないと思っています。
今は利上げ停止前後から始まるはずの国債買いに備え、景気後退後は安くなっていく株に少しずつシフトしていくのがこれからの投資の大筋になると思っています。