【投資戦略】高配当戦略のメリット・デメリットを考察する。

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この記事では、配当を使った株の投資戦略について書いていきます。

近年は配当がないかわり成長率の高いハイテク銘柄が勢いよく株価を伸ばしているので、配当に目を向ける投資家が少なくなったと感じています。

しかし成長株投資だろうが高配当投資だろうが、どんな投資でも時代によって向き・不向きがあるだけで、完全に優位性がある投資戦略は存在しないとも思っています。

もしも一時的にある投資戦略が優位だったとしても、その投資で選ばれる銘柄は次第に割高になって優位性を失うからです。

この記事では高配当戦略のメリット・デメリットに触れて、どんな時代・投資環境なら配当を重視した投資が有利になるのかを考えてきます。

個人的な考えでは、FRBが株高を支えている今の時代が2020年代のどこかで終わったら、それ以降は配当を重視する投資が他の投資スタイルよりも有利になる気がしています。

2020年代のどこかで米国株も低迷する時期が来ると思っていますが、この低迷している時期に高配当で株を買い増しできた投資家は、次の時代の株価上昇で力強いリターンを得ることができるからです。

この記事のポイント

  • 高配当戦略は、配当利回りが高い企業の株を買う投資法。
  • 高い配当を再投資して効率的に保有株数を増やせばさらに配当が増える好循環が生まれるが、右肩上がりの株式市場が続くとリターンが低くなるデメリットがある。また、高い配当利回りに見える企業は業績に不安を抱えているものもあり、銘柄選択が難しい。
  • 高配当戦略が大きくリターンを上げるためには、配当再投資で保有株数を増やすための株の低迷期が準備期間として必要。

高配当戦略とは


高配当戦略とは、配当利回りの高い銘柄に投資する投資スタイルです。

保有しているだけで定期的に配当金が手元に入ってくるので、配当金を再投資することで保有株数を増やし、株価上昇によるリターンの増加と配当金の増加を狙うのが一般的です。

高配当戦略とは

  • 配当利回りが高い企業へ投資する戦略
  • たくさんもらえる配当を再投資して保有株数を増やし、「株価上昇時のリターン増加」と「配当金の増加」の両方を増やす複利の効果を狙う。

高配当戦略のメリット・デメリットは色々あると思いますが、個人的にかなり重要だと思うものをまとめておきます。

高配当戦略のメリット・デメリット

  • 【メリット】:配当で再投資で保有株数を増やして、配当がさらに増える好循環が生まれる。
  • 【デメリット1】:配当再投資による保有株数増が鍵なので、株数を増やしにくい一本調子の右肩上がりの相場に弱い。
  • 【デメリット2】:深刻な問題を抱えている企業に投資する恐れがある。(高い配当利回りになっているのは、業績不振で株価が急減しているからかも知れず、業績不振な企業は配当を削減する恐れがある)

配当を重視する戦略では、何が一番重要かと言われれば「配当再投資で保有株数を増やすこと」だと思います。保有株数を効率的に増やすことができれば、今後得られる配当がさらに増えて好循環が生まれます。

つまり、高配当戦略が大きな花開くためには数年単位で株価が低迷する時期が準備期間として必要で、その準備期間を経て株価が上昇を始めると力強いリターンを生むことがわかります。

なので、右肩上がりの株式市場で年々株価が上昇する場合、配当再投資で買える株数が減り、高配当戦略で高いリターンが出せなくなります。

実際に高配当ETF(SPYD:S&P500で配当利回りが高い80銘柄に投資する投資信託)の成績を見てみると、2019年まで右肩上がりに株価が上昇する時期では、年々リターンでS&P500に追いつかれて、抜かれていく様子が見て取れます。

高配当ETF(SPDY:青線)は右肩上がりの市場(S&P500:赤線)ではリターンが伸び悩む

※そして2020年のコロナショックの際には、配当削減などの影響を受けて高配当ETFが大きなダメージを負っています。

高配当戦略の難しさは銘柄選択

また高配当銘柄の難しさは、銘柄選択にあると思います。

単純に高配当な銘柄だけを選択すると、業績不振で株価が急減して高配当の利回りに見える銘柄を買ってしまうことがあります。業績が良くない企業が配当を削減すれば、期待していた高配当が手に入らなくなってしまいます。

では配当を減らす企業を避けるには、どうしたら良いでしょうか。その答えの一つに、何十年も毎年連続して配当を増やした実績がある配当重視の企業を選ぶ選択肢があります。

有名な企業では例えば、P&Gは60年以上、コカコーラは50年以上も連続して毎年配当を増加させています。こうした企業を選択すれば、配当を減らされる恐れは低く抑えることができます。

企業名 シンボル 連続増配年数
P&G PG 64年
3M MMM 62年
コカ・コーラ KO 58年
ジョンソン&ジョンソン JNJ 58年
アルトリアグループ MO 50年
ペプシコ PEP 48年
ウォルマート WMT 47年
マクドナルド MCD 44年
エクソンモービル XOM 37年
AT&T T 36年

(※上の表は2020年7月1日時点のものです)


参考記事:

高配当戦略が報われるパターン

既に見てきたように、高配当戦略の鍵は高い配当利回りで効率的に保有株数を増やせるかどうかにあります。保有株数を増やせれば、もらえる配当が増えるので好循環が生まれます。

なので保有株数を効率的に配当で増やせるような数年間の株価の低迷期が訪れれば、その後の株の回復期で高配当戦略は大きく花開くはずです。

個人的には2020年代のどこかで今の右肩上がりな米国株市場の環境が終わったら、その後しばらくはアメリカ株が数年低迷する時期がくると思っています。

2020年代に米国株が低迷すると考える理由

  • 中央銀行FRBによって企業は借金をしやすくなり、生き長らえる低成長企業(ゾンビ企業)が増えているが、経済が低成長な時代では株のリターンも低い。
  • 2020年時点で米国株は将来のリターンを先取りした割高な状態になっているので、次の時代の米国株のリターンは低迷する可能性が高い。

2020年はコロナショックがありながらも米国株は2010年代の右肩上がりな株高の流れが続いていますが、この流れが終わった後に数年間の株の低迷期が来ると考えているなら、その低迷期こそ高配当戦略の仕込み時かも知れません。

景気の低迷期でも安定して配当を継続できる連続増配銘柄も組み込みながら、数年間低迷期で保有株数を増やせた状態で次の株価上昇期を迎えれば、その時は大きなリターンを手にしているはずです。


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