この1ヶ月間、米国株はかなり上昇しました。
この記事を書いている11月24日にダウは歴代最高値を更新して、はじめて3万ドルを超えています。
今年好調だったハイテク株中心のナスダックよりも、ダウのほうが今月の上昇率が大きいところを見ると、2020年に株高を引っ張ってきた大手IT企業の株ではなく、今まで低迷していた銘柄に株価上昇の勢いが戻ってきている印象を受けます。
私は8月からコロナでダメージを受けていた銘柄の回復を期待して、航空・ホテル・金融・石油業界の株を買ってきましたが、今月はこれらが大きく上昇してくれました。
しかし、それらの中には既にコロナ前の株価に近づいてきているものもあり、株価回復を終えた後に売却して別の銘柄に投資をするのか、それともそのまま持ち続けるのか、次の行動をそろそろ考えなければいけなくなってきています。
この記事のポイント
- コロナでダメージを受けた銘柄は直近1ヶ月で大きく上昇した。この上昇ペースが続く場合、あと1ヶ月もしないでコロナ前の株価に戻る銘柄がいくつもある。
- コロナ前の株価回復を回復したら、投資する資金をどうするのか決めなければならない。
- 基本的には今の保有株よりも安定して株価上昇が見込める銘柄やテーマが見つかれば、資金を移し替えていく。この際に、割高な銘柄はかならず避ける。
1ヶ月で大きく上昇したコロナでダメージを受けた銘柄
この数カ月間、航空・ホテル・金融・石油業界などコロナで業績が悪化した株を買ってきましたが、この1ヶ月はこれらの株価がようやく力強く上昇しました。
銘柄 | 直近1ヶ月上昇率 | 52週最高値まで |
---|---|---|
シェブロン | +33% | 22% |
マリオット | +32% | 15% |
ハイアット | +29% | 22% |
エクソンモービル | +26% | 41% |
デルタ航空 | +25% | 34% |
JPモルガン | +21% | 13% |
サウスウエスト航空 | +14% | 18% |
バンガード金融ETF | +14% | 9% |
このペースの上昇があと1ヶ月続くと、52週最高値を超えてコロナ前の株価に戻る株もいくつか見られます。
もしも力強く成長している企業なら最高値を超えても株価は伸びていくと思うのですが、これらの銘柄は業績回復を期待されて株価だけ先行して回復している銘柄です。コロナ前の株価を超えて、どれだけ株価が上昇できるかと言われるとかなり不透明です。
コロナ前の株価に復活したら、これらの株をどうするのかを少しずつ検討しなければいけない気がしています。
コロナからの業績回復を期待した銘柄の出口戦略
「コロナからの回復を期待して買った銘柄なので、コロナ前の株価を回復したら売却する」というのが、方針としてはスッキリしていてきれいです。
ただ、基本に立ち返れば、投資は「今後期待できるリターンを最大化させるように資金を配分すること」を意味するはずなので、有望な銘柄があれば売却して投資資金は振り向け、特になければ売却かそのまま保有でも良いかとも思っています。
コロナからの業績回復を期待した銘柄の出口戦略
- 有望な銘柄があれば、コロナ前の株価に回復した銘柄から資金を移す。
- 新規で有望な銘柄がすぐに見つからなければ、まだ上昇余地があるコロナでダメージを受けた銘柄(エクソンモービルやデルタ航空など)に資金を振り向ける。
- 特に投資先がなければそのまま保有。もしくは、新型コロナ感染拡大などの環境変化で株の保有比率を下げたい場合は、現金化も検討。
「今後期待できるリターンを最大化させるように資金を配分する」と言いましたが、最近株価が急上昇しているテスラなどのESG関連の株には、恐らく手を出さないと思います。
これらの株は最近の株価の上昇傾向が続くなら、大きなリターンが得られる気がしそうですが、個人的にはこれらの株は過大に評価されていると思っています。
もしも、株価下落が起こって逃げ遅れた場合には大きな損を出す危険と隣り合わせなので、損する確率とその規模も考えると期待リターンは小さいと思っています。