大手IT株の躍進の理由と最近の停滞の理由

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久しぶりに、投資家の間で一時期ほどの人気が見られなくなった銘柄について触れたいと思います。

グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン、マイクロソフトについてです(5社まとめてGAFAMと表記します)。

2010年代から長らくこれらの銘柄はずっと米国株の株高を押し上げてきましたが、2020年後半の数ヶ月の値動きだけ見ると、GAFAMの勢いはやや衰えているようにも見えます。

アマゾン株は9月以降伸び悩んでいる

上はこの1年間のアマゾンの株価の動きですが、9月以降はあまりパッとしません。他のGAFAM銘柄も同じような動きにしています。

今すぐにこれらの銘柄を買うつもりはありませんが、もしも2021年以降もしばらく株価が伸び悩むようなら、価格次第では買い増ししても良いかもと思っています。長期的に底力がある企業であることは確かです。

この記事では「2010年代にGAFAMが躍進できた背景」、「2020年のコロナ流行後でも株価があがった理由」、「今後もしばらく株価が伸び悩むと思われる理由」について、まとめておきます。

この記事のポイント

  • GAFAM銘柄は2010年代に大きく株価を伸ばした。2000年のITバブルの時とは異なり、2010年代にこれらの銘柄は大きく利益を伸ばして、実力を伴った株価上昇が達成できた。
  • コロナショックを受けて一時的に下落も経験したが、「コロナでも売上を落としにくい点」「借金の少ない健全な経営(潰れる心配がまるでない点)」が評価されて、2020年4月から9月まで力強く株価が上昇した。
  • 9月はさすがに買いが一服して、今はGAFAMの株価が伸び悩んでいる。また、2021年にはGAFAM以外の企業のほうが前年比で成長率が高くなるため、あまり脚光を浴びなくなってきている。

2010年代にGAFAMが飛躍した背景


2010年代はGAFAMの株価が大きく躍進しましたが、その背景にはこれらのIT企業が大きく稼げるようになったことが大きいです。

いち早く稼げるようになったのは、アップルでiPhoneの世界的なヒットで既に2000年代から急激に利益が増えました。

また、グーグルとFacebookはインターネット広告の世界で支配的な力を手にして利益を拡大し、アマゾンやマイクロソフトはクラウドコンピュータのビジネスで軌道に乗ったことで利益率が向上しています。

以下に2011年から2019年までの一株利益の成長率を載せましたが、どの企業も長い年月かけて利益を拡大しています。

一株利益 2011年 2019年 年間成長率(%)
グーグル $14.89 $49.16 16.1%/年
アップル $0.99 $2.97 14.7%/年
フェイスブック $0.31 $6.43 46.1%/年
アマゾン $1.37 $23.01 42.3%/年
マイクロソフト $2.69 $5.06 8.2%/年

以下の記事でも書いたように、長期的に株価が伸びるためには一株あたりの利益が上昇する必要があるのですが、この条件をきちんと果たしたのが2010年代のGAFAMでした。

2000年前後にもIT企業の株価が大きく伸びた時代がありましたが、この時は今とは対照的に利益が伸びていませんでした。一方で、2010年代はちゃんと儲けられるようになったことで、実力を備わった底堅い株価上昇が起こりました。

コロナ直後の2020年前半まで強さが続いた理由

2010年代から続いたGAFAMの躍進は、2020年のコロナ流行後もしばらく続きます。確かに、コロナの影響を受けて2020年3月こそ株価が下げたのですが、4月以降はGAFAMの株価は好調でした。

たぶん、次の2つの理由で投資家の資金はGAFAMの株に向かったのだと思います。

GAFAMがコロナ後も躍進できた理由

  • IT企業はコロナでも売上が落ちないものが多かった。むしろアマゾンはコロナで売上が伸びるほどだった。
  • コロナで事業が縮小・停止した多くの企業は借金をして資金繰りが悪化する中、儲かっていたGAFAMの経営は借金が少なく健全そのものだった。

グーグルやフェイスブックの広告ビジネスは不況に弱く、コロナの影響を受けて一時的に売上は大きく落ちましたが、それでも回復早さで市場を驚かせました。

こうした理由で、GAFAMなどの大手IT企業は2020年9月まで好調だったのだと思います。

コロナ流行後から20年9月まで株価が好調だったアマゾン

2020年後半から株価が伸び悩む理由

ただ、9月以降はさすがに買われすぎたのか、株価は伸び悩んでいます。

アマゾン株は9月以降伸び悩んでいる

あくまでも私の推測なのですが、2020年9月以降のGAFAM株の低迷の背景には次のような理由があると思います。

最近のGAFAM株が息切れしている理由

  • どの銘柄も目一杯まで買われて、価格上昇余地がかなり少なくなった。
  • 2020年に業績が悪化していた企業ほど2021年に業績回復と株価回復が見込めるため、2020年も好調だったGAFAMが投資家から脚光を浴びなくなった。

特に注目なのは2点目で、もしも今後1年ほど他の企業のほうがGAFAMよりも魅力的だと思われているとするなら、しばらくGAFAM株は低迷することになります。

ただし、これは投資家によっては良いことかもしれません。

今は少しばかり株価が高いのであまりGAFAM株を買いたいとは思いませんが、株価が伸び悩んでいる間に利益が伸びてくれれば、割高感は少しずつ解消していくはずです。

さいごに

この記事では、近年GAFAM株が伸びてきた理由と、最近になって低迷している理由を考えていきました。

2020年はGAFAMだけでなく様々なハイテク銘柄の株が好調ですが、中には利益をあまり生んでいない企業もある点には注意が必要だと思っています。その点、GAFAMのような企業は安定して底力があるので、しばらく株価が伸び悩む姿を見届けた後は、スキを見て買い増ししたいとも思っています。


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