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近未来が見える。Googleのタッチレス・ディスプレイが実用化へ。

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近未来的なGoogleのタッチレス・ディスプレイ

直接画面に手を触れずにスマホを操作したり、指を動かすだけでマウスを操作する。そんな夢のような体験が、実現にむけて一歩前進しました。

ちょっとイメージが湧かないかもしれませんね。詳しくは、Googleが開発したこちらの動画をご覧ください。英語の解説の意味はわからなくても、動画開始45-50秒での時計を操作するシーンで、この技術の魅力が伝わると思います。

Google プロジェクトSoli

この技術は、最先端の携帯電話を研究するグーグル・アドバンスド・テクノロジ・グループ(GATG)のメンバーが、プロジェクトSoliという名前で2015年から研究開発をしていました。ディスプレイに内蔵されている、とても小さな小型レーダーを使って指の動きを感知して、ディスプレイに触らないでも操作ができるようになっています。

この年末年始に、アメリカの電波を管理する連邦通信委員会(FCC)は、小型センサに使われる電波の許可を出して、実用化に向けて一歩前進しました。

Google wins U.S. approval for new radar-based motion sensor (ロイター)

ちなみに今回の電波の許可は、電波飛行機の上でも使用できる内容になっています。より快適な空の旅を演出することにも一役買ってくれそうです。

Googleの技術の価値に気づいたフェイスブック

近未来的ですごいのはわかりましたが、このどこがGoogleの利益に結びついてくれるのでしょうか。一見すると、ただ単にカッコよくて便利なだけで、お金儲けにはつながらないように思えます。

ただ、フェイスブックはこの技術の「凄さ」にいち早く気づいたようです。実際に、Googleへの電波の許可が降りる前に、小型センサが出す強い電波が他の電子機器に良くない影響を与えるとクレームをつけて、なんとか製品が世に出ないように食い止めていたようです。

優れたユーザ体験が生み出す価値

フェイスブックが感じた「凄さ」が何だったかは想像に過ぎませんが、個人的には「ユーザが使っていて心地いい体験(UX)」だったのだろうと思っています。

心地いい体験がなぜ重要なのかは話し出すとそれだけで1時間かかるのですが、ちょっと乱暴に結論だけいうと「心地良い体験を提供する製品は儲かる」というのが、最近のビジネスのトレンドになっています。

(ちなみに、最近の世界のトップ企業の経営層はこの心地よい体験を生み出す方法を体系的にまとめて、自社に展開しようと様々な努力をしようとしています。デザイン・シンキングという手法もその一つです。)

「心地良い体験を提供する製品は儲かる」仕組みはつぎのような感じです。

  • 背景として、モノで満たされた現代は、人々はモノに対して機能ではなく心地いい体験を求めている。
  • そんな現代では(iPhoneみたいに)使っていて心地いい製品はヒットにつながる&顧客離れしにくい。
  • 製品(モノ)は利益率が低いが、利益率の高いアプリやサービスを一緒にして売って高収益を実現。

すぐにGoogleのスマホやPCに、今日紹介したタッチレス・センサが使われるようになるかはわかりませんが、ユーザとしても、投資家としても楽しみに待ちたいと思います。


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