Googleやアマゾンが当局の独禁法違反の監視下に置かれる報道を受けてから、この数日間市場全体で株価が羽を生やしたかのように軽々と上昇するなか、この2社はどんよりとした低迷が続いています。
巨大IT企業への独禁法違反調査の報道、ハイテク企業は軒並み急落。
暗い話が続く巨大IT達ですが、2019年に入ってから芽が出始めた分野があります。
自律走行で動く配送ドローンです。
GoogleやAmazonの暗い話ばかりでは、株主の私としても気分が晴れないので、今日は努力の末に報われ始めた次世代配送システムの明るい話でもしたいと思います。
この分野は特に新しい分野ではありません。例えば、Googleは2012年からプロジェクトWingという名で配送用ドローンの開発プロジェクトをスタートさせていたと思います。
当初は医療器具をドローンで配送できれば、多くの人命が救えるというとても高尚な目標を持って取り組んだGoogleをはじめ、ドローン配送を夢見たアマゾンなどの多くの他社も当局のドローン規制や法整備の遅れに阻まれて、実現が年々後ろ倒しになっていました。
しかしようやく、2019年になってドローン配送が実用化に向けて、大きな一歩を踏み出したので、この記事で触れておきたいと思います。
アマゾン、北米でドローン配送Amazon Prime Airサービス展開へ
2019年6月5日のアマゾン主催のイベントre:MASRのなかで、最新の完全自動走行ドローンが公開されました。
最新のドローンシステムは15マイル(24km)までの飛行が可能で、30分以内に5ポンド(約2.3kg)までの荷物を運ぶことができるそうです。このドローンを使った配送サービスAmazon Prime Airは今後数ヶ月以内に北米サービス展開を向けて、動き出しています。
参考URL:アマゾン、自配送用ドローンを公開。Amazon Prime Airを北米展開へ。(NEWS CARAVAN)
Googleは既にオーストラリアでドローン配送を実用化
ちなみに、Googleは既にオーストラリアでドローン配送サービスWingを商用展開しています。
Wingはアプリで注文を受付けて、食料品や医薬品から地元のコーヒー・チョコレートまでさまざまなものを注文することができます。注文を受けた後は、ドローンが注文の品を数分でユーザが指定した場所まで運ぶというものです。
参考URL:グーグル親会社アルファベット、世界初ドローン配送サービスを豪州で開始。(NEWS CARAVAN)
こうしたドローン配送を更に推し進めて、人が乗れるドローン(見た目はもはやヘリコプター)を使った空飛ぶ自動運転タクシーを作るIT企業の動きも活発化していますが、これはまだまだ実用化は先の話です。しかし、配送用ドローンは長年の苦しいトンネルを抜けて、ようやく光をあびる表舞台に立ち始めたことは確かなようです。