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FRB資産と連動して下落した2022年

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2022年も結局FRBが株価を動かす大きな役割を果たしていたと思います。

いえ、そもそも2020年から始まった今回のサイクルで株価を動かしていた主役は、FRB資産(FRBが印刷したドルの量)だったのかも知れません。

あとで説明するような微調整をしたFRB資産は、下の図のように2020年から2022年までS&P500の値動きとピタリと重なります。

この記事のポイント

  • FRB資産から政府預金口座とリバースレポを差し引いた金額(≒FRBのドルの量)は、2020年からS&P500に連動している。
  • 2020年から2021年まではドルの金余りでS&P500は上昇した。
  • 一方で、2022年からは市場に出回るドルは回収されてS&P500は下落した。

FRB資産と株価

タイトルではFRB資産とS&P500が連動しているように書きましたが、一度でもこの検証をやった人は「FRB資産額とS&P500はあんまりハッキリした傾向はないはずなんだけど」と言うはずです。

実際にやってみると下の図のように「なんかゆるーく、同じような動きしてるかな」という程度の発見しかできません。

もしも、FRBが大量に印刷したドルがS&P500の株価にどう影響を与えているか知りたいなら、FRB資産に少し修正を加えたほうが良さそうです。

FRBには「世の中からドルを吸い上げて金額が増える資産」や、世の中にばらまかれたドルを回収する手段があったりします。それらの中で規模が大きいものは次の2つがあり、それらの影響を取り除いてやる必要があります。

(説明が分かりくいので、とりあえず主なものが2つあると思っていればOKです。)

  • (1)政府預金口座:アメリカ政府のお金が入っているFRBの口座。政府が国債を発行すると額が増えるが、その分市場からドルを吸い上げることになる。
  • (2)リバースレポ:お金が余っている人(MMFなど)がFRBに1日などの短期間でお金を貸して利子を得る。この金額が増えると、市場のドルをその分だけ回収していることを意味する。

FRBの資産額からこれら2つの金額を引き算すると、FRBがバラまいたドル(FRBが提供する流動性)に少し近づくはずです。これをグラフすると冒頭で紹介したようにS&P500にかなり連動したものが得られます。

これをみていると、2020年後半からは見事にグラフが一致します。2022年から2022年はFRBのドルの量がS&P500の決定要因になっていそうです。

(いつもそうとは限りません。例えば新型コロナが流行する前は、FRBのドルの量とS&P500の関係は薄いです)

そしてドルをバラまいた2020年から2021年まではS&P500が上昇し、金融引き締めを本格化させた2022年にはドルが回収されてS&P500も下落したことがわかります。

上のグラフはこちらのリンクからいつでも参照できるようにしましたので、必要であれば活用してください。

リバースレポについて

ちなみに、リバースレポの金額が減少する様子を見て、「ドルのバラマキから米国株が上昇する」という話は何人かから聞くのですが、ドルの量を気にするならリバースレポの金額だけ見ていては十分ではないかもしれません。

上の記事にかいた「FRBのドルの量 ≒ FRB資産 – 政府預金口座額 – リバースレポ額」が有効だと考えるなら、「FRB資産額の増加」や「政府預金口座の減少」も「リバースレポの減少」と同じ効果を持つはずなので、これらも合わせて注目するのが良さそうです。

まとめ

この記事では、2020年後半から2022年までFRBのドルのバラマキと回収によって株価が動かされていたという話をしました。

いつまでもこの傾向が続くかはわかりませんが、2023年に入っても追跡調査をする価値はある傾向だと思います。


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