FRBは2008年以来、初めての政策金利の引き下げました。事前の予想通り0.25%引き下げて、2.00-2.25%とし、量的緩和で膨らんでいた債券の処理(資産縮小)についても予定よりも2ヶ月早く終了させました。
ただ、FRBのパウエル議長は「経済の見通しを引き続き注意深く監視し、2%に近いインフレ率と、景気拡大を維持するために適切に行動する」との発言にとどまり、今後の利下げについての明確な発言はありませんでした。
市場は7月の利下げを皮切りに年内合計3回の利下げを見込んでいましたが、FBRは7月の利下げが一連の利下げの始まりではなく、「様子見の利下げ」にとどまる可能性もあると解釈して、株価は下がりました。
争点は次回9月以降のFOMCで利下げが実施されるか否か
概ね、事前の想定通りの7月のFOMCでした。0.25%の引き下げも、次回の9月のFOMCで引き続き利下げを示唆する発言もないことも、事前に多くの人が予想していたこと、またFRBのメンバーからも伝え聞こえていた内容でした。
逆に、次々とサプライズ発表が続いてしまったら、FBRと市場との間でコミュニケーションが取れていないことになるので、今回も予想通りの展開で、安定感ある政策運営ができているのかもしれません。
唯一、小規模なサプライズがあるとしたら資産縮小の早期終了の決定です。事前に予想している人は多くありませんでしたが、この判断は株価にプラスに働く内容だったと思います。
ただ、問題は次回9月以降の利下げの有無についてです。これについては、パウエル議長の発言を聞いた専門家の間でも、意見が割れています。
参考:米FRBが利下げ、資産縮小終了も前倒し:識者はこうみる(ロイター)
FRBパウエル議長の発言を言葉通りに取ると、今後利下げが必要化どうかはこれから出てくる指標をみて、判断することになります。今後ますます経済指標に投資家や株価が、一喜一憂する展開になりそうです。
ゆっくりとした株の売却を開始
さて、今日から8月です。私は2019年8月からゆっくりと半年から最大1年くらいをかけて株を、今の半分くらいまで売却していく予定です。
不況の前触れとも言われている逆イールド現象も発生し、強い理由ではないにしろFRBは利下げが必要な弱い経済だとの判断をしたので、今後大きな景気後退が発生する可能性に備えたいと思います。