Wing、アメリカの大空を舞う
Googleの関連会社でドローン配送サービスを手掛けるWingが、アメリカのバージニア州でついにドローン配送の試験飛行を開始しました。アメリカのドローン配送サービスとしては初めてになります。
Wingの専用アプリを使えば、配送会社のフェデックスの商品やドラッグストアのウォルグリーンズの医薬品などをドローンで届けてもらうことができるようになりました。2019年9月にWingはFedExやウォルグリーンズとの提携を発表していましたが、早速3社が協力してサービス提供に取り組んでいるようです。
Googleドローン自動配送サービスWing、Walgreen・FedExと提携を発表。
ようやくこぎつけたアメリカでのドローン配送
本当に長い長い道のりでした。
グーグルのドローンを使った配送プロジェクトWingの取り組みは、実は2012年から始まっています。
必要なときに必要なときにモノを取り寄せられれば、より多くの自由と質の高い生活が得られるという理想を掲げて、心臓発作の患者にAEDを届けるためのドローンの製造に取り掛かることからスタートしています。
とっても高尚で、価値のある取り組みからスタートしたものの、このWingはすぐさまアメリカの法律の壁に突き当たります。ドローン配送を実用化しようにも、技術を磨くために試験飛行をしようにもアメリカの厳しい法律の規制に阻まれてきました。
ドローン配送のための承認を得るためには安全性の検証が第一と考えたアルファベットは、食品などの小型輸送に変更し、さらに規制が比較的緩いオーストラリアやフィンランドの地を選んで、アメリカに先駆けてドローン配送サービスの実績を積んできました。
そして7年越しの思いはようやくかなって、2019年に初めてアメリカでドローン配送サービスに至っています。
ただ、日本でのサービス展開はもっと先でしょうね。早くてあと5年、ひょっとすると10年はかかるかもしれません。法律の問題が特に発生しないスタバの事前注文サービス「モバイル・オーダー・ペイメント」もアメリカから5年遅れてサービス展開されているので、これからのドローンはかなり時間かかりそうです。ちょっと残念ですね。
スタバ、レジに並ばず商品を受け取れるモバイルオーダー&ペイを開始。
Amazonもグーグルが歩んだ道に続けるか
ちなみにドローン配送サービスに乗り出そうとしているのはグーグルだけではありません。Amazon、Uber、UPSもこの分野への進出を狙っています。
GoogleにAmazonも、相次ぐ完全自律型ドローン配送の実用化。
特に、Amazonは広い全米にいち早くネットショップの商品を届けるために毎年多額の投資をしていて、この数年は配送サービスの利便性でスーパー大手のウォールマートと激しく競っています。
2019年第2四半期は配送サービスの拡充のために利益も圧迫してるので、迅速で将来的に低コスト化が見込めるドローン配送サービスは確実に広げていきたいと考えているはずです。
Amazonは9月の時点でアメリカでのドローンを使った自動配送サービスを数ヶ月以内に開始したいと宣言していただけに、次はAmazonが来るかと自然と期待が高まってしまいます。
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【米国株】Google株の銘柄分析【最新のIT技術をリードするアルファベット】
Googleを知らない人はいないと思います。しかし、Googleが今何に取り組んでいるかの動向を把握できている人はそう多くないはずです。「Googleのビジネス動向」と「近年の株価と業積の変化」の両面を見つつ、Googleと親会社アルファベットの今を追いかけます。