Facebookは新しい仮想通貨Libraの詳細を公開しました。そして、FacebookはLibraを2020年上半期に公開すると発表しています。
Libra公式サイト
Libraイントロムービー
この仮想通貨を使うことで、一般ユーザは手数料を全く払わずにリアルタイムに送金をすることも、サービスの支払いに使うこともできます。
なお、LibraはFacebook単体ではなく、数多くの参画企業からなる非営利組織が運営することになります。また、FacebookはLibraで収益化をする計画は無いようです。
Libraが目指す決済の姿
Libraが目指しているものは、世界のどこからどこへでも、より早く、誰もが手数料なく使える新しい時代の通貨です。
通常、国際送金は処理をかけてから3から5営業日かかるだけでなく、平均して送金金額の7%もの高い手数料がかかっていました。
また、近年日本でも認知されてきましたが、現金を使うことのデメリットは意外に大きいものです。例えば、アメリカでの小売店では現金の盗難の総額が年間4.4兆円にも登っています。また米国で銀行口座を持たない貧しい層ですら、現金の手数料に毎月$4以上を支払っているとのデータもあります。
また高度に技術が進歩した現代でも、世界の決済の85%は現金で行われているとの調査結果もあります。
このような現金の非効率性を解消しつつ、人もビジネスもお金すらも国境を超える今の時代に合わせて作られたのが、新しいデジタル通貨Libraです。
LibraはFacebookのアプリだけでなく、あらゆるアプリやwebサービスで使えるようにオープンソースを採用し、Libraを扱えるアプリなら、世界のどこからどこへでもリアルタイムに、手数料がかからずに送金や買い物ができるようになります。
Libraの影響力の大きさを示す参画企業
さて、Libraの影響力が大きいのは、世界一のSNSアプリユーザ数を誇るFacebookが手がけるからだけではありません。Libraに参画する企業が各業界を代表する大規模な企業が並ぶ点も、その影響力の大きさを表しています。
公式サイトに公開された参画企業の一覧を見ると、Visa、マスターカード、ストライプ、PayPal、eBay、Lyft、Uber、Spotify、Booking.comのBookingホールディングスなどそうそうたる企業が並びます。
Libraが今後の決済通貨を担う
仮想通貨が誕生して10年間、今まで新しい決済として可能性は随所で論じられてきましたが、ついに企業が本気になって決済に使える通貨を発行することになります。世界を代表する企業群が参画するLibraは、今後のデジタル決済通貨の最有力候補のなることは間違いありません。