イギリスEU離脱は2020年1月末まで延長へ
イギリスのEU離脱期限は、2020年1月末に延長されることになりそうです。EUのドナルド・トゥスク大統領はEUの国々は1月末までの延期で既に合意が取れたとツイートしています。
The EU27 has agreed that it will accept the UK's request for a #Brexit flextension until 31 January 2020. The decision is expected to be formalised through a written procedure.
— Donald Tusk (@eucopresident) October 28, 2019
まだ正式に最終決定ではないもの、イギリスのEU離脱期限は2020年1月末まで延長されそうです。
延期になった場合の経済への影響は
さて、気になるのは、結局この延期はイギリスとヨーロッパの景気にとって良いことなのでしょうか。悪いことなのでしょうか。
合意なき離脱を防いだので、最悪の事態では無いものの、最善の選択でもなさそうです。再び離脱延期になってしまったことで、また更に3ヶ月ほど民間企業のイギリスへの投資が抑えられることになるからです。
EU離脱の形が定まらない状態では、特にグローバル企業はイギリスの拠点に新たなお金を投じて事業を拡大するのを控える傾向があります。つまり、延期をしてしまったことで、EU離脱をめぐって揉めている3ヶ月間はさらに、民間企業の投資が抑えられて、景気が冷える恐れあがります。
さらに、2020年1月末まで無事に合意つきの離脱が決まったとしても、その直後にも警戒が必要です。
以前まだブレグジットの期限が2019年3月だった時、直前に駆け込み需要が起こった反動で、2019年第2四半期に景気が落ち込み、イギリスはマイナス成長に陥った経験があります。
なので2020年1月末までに無事に離脱したとしても、長引く民間投資の低迷と駆け込み需要の反動減で、景気がかなり落ち込む恐れがあります。
ちなみに10月の駆け込み需要の反動減は11月にも来る可能性はありますが、間を明けずに3ヶ月後に離脱が迫ってあらたな駆け込み需要があること、年末の出費もあることを考えると、2019年内の景気は持ちこたえるかも知れません。
2020年2月以降にイギリスがEUを離脱したタイミングの景気が要注意です。