【考察】「不況時は債券ETFではなく、マクドナルド」の懸念点。

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前回の記事では、今後の株の暴落に備えた投資資金を有効活用するための債券ETFを検討しました。

【投資戦略】株価下落局面に備えた債券ETFの銘柄候補。

しかし、上の記事で終わってしまったら、ただのETF初心者ブログ止まりです。

ここでは、個別株を積極的に買う投資家だからこそ抱く、景気後退局面への債券ETF購入に対する疑問を考えます。

その疑問とはずばり「債券ETFじゃなくて、マクドナルドを買えば良くないか」です。

リーマンショック時に抜群の安定感を誇ったマクドナルド

不況に強い銘柄としてMCD(マクドナルド)はあまりに有名です。

特にサブプライム・リーマンショック時のマクドナルドの株価安定性は抜群で、普段から亀のように株価の足取りが重いコカ・コーラやP&Gよりも下落率が小さかったです。

(逆に、普段からマクドナルドよりも上昇幅も小さいのに、リーマンショックでは下落幅が大きくなってしまったコカ・コーラとP&Gは涙目ですね。私も消費者としては結構好きなのですが。)

マクドナルドのサブプライム・リーマンショック時の下落耐性を見る前に、まずはS&P500と債券ETF(銘柄はBND)の比較をおさらいしておきましょう。

以下の図はサブプライムローン問題を受けて、FRBが利下げを開始した2007年9月から、S&P500の価格が元の水準に回復する2013年2月までのS&P500(青線)と債券ETF(赤)の比較です。

S&P500と債券ETFの比較:

さすが不況に強いだけあって、債券(赤線)はS&P500(青線)の下落時にもろともせず安定した価格を維持しています。

さて、このグラフにマクドナルド(黄色)を加えてみましょう。すると、見える景色がかなり変わってきます。

マクドナルドとS&P500と債券ETFの比較:

すごいですね。マクドナルドの圧勝です。

個別株投資家が「不況が来るなら、マクドナルド買っておけばいいじゃないか」という理由はここにあります。特にリーマンショック時の、マクドナルドは強すぎました。

2019年、マクドナルドは買われすぎているかも知れない

実際、私も2019年に入ってから景気後退を懸念して、マクドナルドを購入銘柄として検討しました。しかし調べてみると、2019年のマクドナルドはサブプライム・リーマン・ショック前とは状況が少し違う恐れがあります。

マクドナルドは既に買われ過ぎていて割高になっているかも知れないのです。

株価を一株あたりの利益で割ったPERという指標があります。一般的にPERの値が小さい場合は割安、大きい場合は割高の状態になってると言えますが、マクドナルドの2006年から2019年のPERを見るとずっと右肩上がりに大きくなっていることがわかります。

マクドナルドのPREの推移:

PERを見る限り、2019年のマクドナルドはリーマンショック前に比べると買われすぎている可能性があります。買われすぎた株は売られて適正な価格に落ち着くことが多いので、次の景気後退でリーマンショック時と同じように素晴らしいリターンを残すのか、若干の疑問があります。

リーマンショック時に比べて米10年国債金利が下がっているため、2019年では株市場全体で若干PERが高くなっているのはうなずけますが、S&P500のPERと比較してもマクドナルドのPERはやや高いです。

そう考えると、より確実に下落耐性を発揮してくれるのは債券ETFです。その上で債券ETFではほとんどリターンが無いことを気にするようであれば、人によってはマクドナルドなどの銘柄と債券ETFの併用をして防御耐性をあげればいいと思います。

いずれにしろマクドナルドは2019年に入ってから絶好調で、株価は右肩上がりに上がっているため、この世界一のハンバーガーショップに自分の資産の安定性を一手に任せるのはやや不安が残ります。


参考記事:マクドナルドを超える銘柄。リーマンショックを耐え抜いた企業達。


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