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ディズニー好決算でも、まだ一株利益は伸びにくい時期【21年4-6月期】

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21年4-6月期のウォルト・ディズニー・カンパニー決算発表があったので、振り返りたいと思います。

今期は良い業績を上げている企業が多いですが、ディズニーもかなり良かったです。売上も一株利益もそこそこ順調に伸び、テーマパークを含む部門の利益も新型コロナウイルスが流行してから初めて黒字化するなど、回復を印象づける内容になりました。

この記事のポイント

  • ウォルト・ディズニーの21年4-6月期は売上・一株利益ともに予想を超える業績だった。また動画配信サービスのDisney+(ディズニープラス)の契約者数も予想を超えた。
  • ディズニー全社の売上は新型コロナウイルス流行後で初めて前年比プラス成長に転じた。また、テーマパークを含む部門の利益もパンデミック後はじめて黒字化した。
  • ただし、まだ新型コロナウイルスの影響が残っていること、さらに動画サービスが赤字覚悟でユーザを獲得する記事で利益が伸びにくい時期なので、投資には辛抱が必要。

予想を超える業績を見せたディズニー


ディズニーの21年4-6月期ですが、売上一株利益も予想を超える良い結果でした。

  • 一株利益:0.80ドル(予想0.55ドル)
  • 売上:170.2億ドル(予想167.6億ドル)
単位B:10億ドル 21Q3 前年比
売上 $17.0B +45%
営業収益 $2.4B +117%
調整後一株利益 $0.80 +900%

売上を見てみると、新型コロナウイルスの世界的な流行が見られてた2020年第3四半期から前年比マイナス成長が続いていたのですが、今期は久々にプラス成長に戻りました。

「前年が悪すぎただけでは?」という指摘はその通りなのですが、投資家としては一安心できる内容でした。

以下のグラフでもわかるように一株利益はまだまだ低迷してる段階ですが、今はまだ新型コロナウイルスでテーマパークなどが大きな打撃を受けていること、さらに動画サービスは赤字覚悟で拡大路線をとる必要があることを考えると、低利益なのはいくらか仕方のないことだと思って目をつぶることにします。

コロナからの業績回復を印象づける決算

さきほど、売上がパンデミック以来はじめて前年比プラス成長になったと言いましたが、それ以上にコロナからの業績回復を印象づけたのは、テーマパーク(遊園地)を含む部門の黒字化です。

新型コロナウイルス流行後に初めてテーマパークの部門の営業利益が黒字化しました。

引き継続き好調だったディズニープラスの契約者数

また、今後のディズニーの鍵を握る動画サービスDisney+の契約者数が今期も予想を上回っていた点は、投資家を安心させました。

  • 動画サービスDisney+契約者数:1億1600万人(予想1億1400万人)

4-6月はワクチンを打ち終わったアメリカの人々が、家で動画を見て過ごす生活から街に出る生活に移り変わっていった時期なので、ディズニープラスの契約数の伸びは鈍化傾向にはありますが、ちゃんと予想を超えてくるところに、このサービスの力強さを感じます。

さいごに


この記事では2021年4-6月期のディズニーの決算を見ていきました。

今期はパンデミック以降はじめて売上成長率が前年比プラス成長に転じたり、テーマパークを含む部門の営業利益が黒字化したり、業績回復の明るい兆候が見られました。

しかし、まだテーマパークなどには新型コロナウイルスの影響が根強く残っていることや、動画サービス部門はまだ赤字覚悟でユーザを獲得する時期にあることから、ディズニーの一株利益はまだ伸び悩んでいます。

そのため2021年に入ってからディズニー株は横ばいの状態が長く続いています。

ディズニーは今後数年かけてじっくり利益を伸ばしてくれれば良いので、今は長期目線でじっと我慢することが求められそうです。


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