今のアメリカで年4回から5回の利上げは厳しいかもしれない

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投資家によるアメリカの政策金利の予想はドンドンと早まっています。

先日までは2022年3回の利上げ予想が大半だったのですが、ついに年4回が多数派に変わったようです。そして気が早いことに、年5回の利上げを予想している投資家も既にかなりいます。

私は2022年に3回の利上げならアメリカの景気は耐えられると思っているのですが、5回目の利上げともなると景気か株式市場どちらかが低迷する可能性が十分あると思って心配しています。

この記事のポイント

  • 投資家による2022年の利上げ予想が年4回が多数派に変わった。5回の利上げを予想する投資家も増えている。
  • アメリカが利上げできる幅は年々小さくなる傾向があり、今回は5回目の利上げしただけで株価が崩れる恐れがある。
  • その場合、2022年内にも景気悪化を心配して利上げが打ち止めされるか、インフレ退治のために景気悪化と株下落を覚悟で利上げを続けるかの選択をFRBは迫られる。

投資家の利上げ予想は年4回か5回に


冒頭でもお話しましたが、金利先物市場の投資家は2022年の利上げ予想を以前の3回から4回に引き上げたようです。

次の図は2022年12月に政策金利がどれほど上昇していると投資家が考えているかを市場の動きから推計したものですが、4回(1.00%分)の利上げが一番の多数派で、次点で5回(1.25%分)の利上げとなっています。


出典:CME FedWatchツール

もちろんこれは市場の投資家の予想なので、これから2022年末にかけてアメリカの中央銀行FRBが実際にどの程度利上げをするかはまだ分かりませんが、投資家は利上げをますます織り込んでいっているようです。

2022年から5回の利上げは厳しいかもしれない


「利上げ回数が3回から4回や5回に変わったから、どうなるの」と思われるかもしれません。

私は4回の利上げならギリギリ耐えられても、5回の利上げともなると米国株の大きな下落か景気の低迷に見舞われないかを心配しています。

2018年までの利上げでは9回(2.25%分)利上げできましたが、今の米国は株も経済も景気刺激策に依存度を高めているので、前回のように9回も利上げに耐えられないと思っています。

>>【関連記事】金融緩和への依存度が増えている米国株

具体的には、(早ければ4回目か)5回目の利上げの後に株価が20%以上の下落をしてもおかしくないと思っています。

1980年代からFRBは何度も利上げをしてきましたが、その度に利上げできる幅は小さくなっていく傾向が見られます。

毎回の景気サイクルで利上げできた最高値を点線で結んであげると、上の図のように弧を描きながら利上げ幅が減少するようすがわかります。

すごくざっくりとした推測で申し訳ないのですが、この点線を2022年末まで伸ばしてみると約1.8%になります。

この数字は7回目の利上げ超える金利の水準です。つまり、今回の利上げはおそらく6回がギリギリセーフで、1歩間違うと(なにかしらの誤差もあることを考えると)5回の利上げでも米国株や景気が崩れる恐れがあると言えます。

さいごに


この記事では、今のアメリカは金融緩和や景気刺激策に依存していて、たった5回の利上げでも米国株の下落や景気の低迷に陥る恐れがあることを書いていきました。

それにも関わらず、アメリカの高い物価の上昇を考えると、インフレを抑えるためには5回の利上げでは十分ではない可能性が高いです。

そうなるとインフレが退治できないまま景気の悪化か株価の下落を迎えることになるわけですが、この時、FRBは「(1)景気と株価を犠牲にしてインフレを抑えるために利上げを続ける」か、それとも「(2)インフレが長続きすることを覚悟で利上げ停止や再び金融緩和をするか」の選択を迫られることになります。

今までのFRBの動きを見ていると、恐らく(2)が選ばれるはずです。

そうなった場合はインフレが長続きするようになるので、ゴールドを含むコモディティ(商品)が強い時代に本格的に突入する気がしています。


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