人民元、11年ぶりの安値。米追加関税への意図的な報復との見方も。

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11年ぶりに中国人民元が1ドル7元台にまで下落しました。

アメリカは9月1日から中国からの輸入品3000億ドルを対象に10%の追加関税をかけることを示唆していますが、これを受けて中国経済の減速や、資本流出が加速するとの見方から元安が進んでいます。

参考記事:予想外に短かった休戦。トランプ大統領9月から新たな追加関税を示唆。

ただ、一方で従来の中国であれば11年ぶりの安値を招く前から、為替のコントロールが効いていたはずとの見方から、一部では中国政府がアメリカへの報復として元安を容認しているとの声をあげる人も現れています。

中国中央銀行は「米追加関税が元安を招いている」とコメント

中国の中央銀行である人民銀行は11年ぶりに1ドル7元台に値下がりしたのは、米国が新たに発表した関税が影響しているとの認識を示しています。ただ、同時に1ドル7元台は「一度超えたら、戻れないほどの水準ではない」との考えも示し、元を買い戻せばまだまだ6元台にいつでも戻れる余力があるとの自信も見せています。

米国の追加関税への報復を疑う声

しかし、中国はいままで通貨を厳密にコントロールしてきた国でもあります。今までの中国であれば、1ドル7元台の元安も許さなかったという声があり、そのような人は米国の追加関税への報復のために中国が意図的に元安を放置していると見ているようです。

アメリカが追加関税を課してきたとしても、中国の元を安くできれば追加関税の影響を和らげることができるからです。

中国はアメリカほど製品を輸入していなく、アメリカに対抗して追加関税を発動したくても、規模で劣る事情があります。そのため、関税以外の報復手段/対抗措置として、元安を利用しているのではないかとの声が市場の関係者からあがっています。

ただ、11年ぶりに1ドル7元台に突入した8月5日時点では、中国がアメリカへの報復の意図的に元安を容認しているのか、それとも中国政府が元を買い戻すまでにタイムラグが発生しているだけなのか、判断がつかない状況です。

今後も中国が1ドル7元台を許すのか否か、今後の動きを見て判断する必要があります。

日本・韓国も通貨が大きく変動

同じく中国への輸出が大きい韓国はウォン安に、そして日本はこうした有事の時の円買いの流れで大幅な円高に陥っています。一時円は105円台まで急進して、政府・日銀が緊急会合も開かれました。(緊急会合後の会見は「総合的に判断して経済・金融にマイナスの影響を与えるときはきちんとした対応を取る必要がある」とのコメントのみで、具体的な対策のコメントはありませんでした。)

どうも8月1日のアメリカ追加関税から、動きが慌ただしくなっています。景気減速の「懸念」はだいぶ色濃くなっていますが、米国を始め中国も日本も経済指標の数字では、一時の景気の勢いからの減速傾向はあるものの、未だ景気後退と呼ぶには早い段階です。

市場心理は大きく動いていますが、主要な経済指標に減速が見られるまでは、急ぐことなく落ち着いて構えていこうと思います。


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