ジックリと長く効く関税の効果。中国の製造業PMIは8月も悪化。

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株の投資家が経済指標を見る意味

米国の個別株をたいぶ手放した私ですが、それでも根底では自分は米国株投資家だと思っています。株以外の資産に投資資金を振り分けても、株が安値で買えるチャンスをずっと狙うつもりだからです。

そして、そのチャンスはたいてい数年から10年に1度の不況の形をして現れます。なので、次の株の投資のチャンスを見極めるためには、「この会社は良い財務体質をしている」とか「配当を増やせる力がまだまだありそう」とか個々の企業を見る眼力とは全く別の、もっと大きな経済や景気のサイクルを読むセンスが必要になります。

というわけで、私も日々世界中からあがってくる無味乾燥でつまらない経済指標をできるだけ読めるようになろうと悪戦苦闘しています。

中国製造業のさえない景況感

経済指標を無味乾燥でつまらないと言いましたが、2019年8月の中国製造業の景況指数は一見して、よろしくない状況だと判るかも知れません。

製造業の景気の善し悪しを見る中国製造業景況指数(PMI)ですが、以下のグラフを見てもやはり右肩下がりの傾向に歯止めがかかっていないことが伺えます。

中国はサービス業が近年急成長していますが、それでもかつては世界の工業として名を馳せた工業国でもあります。第二次産業の割合は2018年でも40.7%ある重要な産業です。

通商白書2019(第3章 各国経済動向とリスク要因 中国)

なので、右肩下がりの傾向ということだけでも、「これはいまいちだな」ということがわかります。

中国製造業PMIをもう少しだけ深堀り

近年の中国の製造業PMIの指数を見る時のポイントは2つだと思っています。1つは、50を下回るかどうか。そして2018年7月以降、PMI指数がどの程度下がっているかどうかです。

1つ目の50を下回るかどうかは、このPMI指数を見る時の基本的な見方です。50を下回れば景況感が悪化していることを意味するので、19年5月から4ヶ月連続で50を下回っているのは、かなりまずい状況です。

2つ目の2018年7月以降に中国PMI指数の変化をみるのは、アメリカとの貿易摩擦の影響を見るためです。2018年7月からアメリカは中国に対して関税第1弾を発動していますが、この18年7月以降のPMIの数字を見てみると明らかに減少傾向が見られています。

加えて、2018年7月から立て続けに、アメリカは4度に渡って制裁関税の発動と強化を行っていますが、その度に中国のPMIは着実に下がっているように見えます。

そして、9月1日からは新たな関税をアメリカがかけることが決まっています。

単位:ドル 米国 中国
第1弾 340億(25%)
(10/1から30%)
340億(25%)
第2弾 160億(25%)
(10/1から30%)
160億(25%)
第3弾 2000億(25%)
(10/1から30%)
600億(10-25%)
第4弾(9/1と12/15) 9/1開始分:1250億(15%)
12/15開始分:1750億(15%)
750億(5-10%)

この第4弾の関税によってこのPMIの指標や、貿易統計がどうかわるのか。その結果として、3ヶ月に1度のGDPにどのように影響が出るのかが注目です。


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