Facebook仮想通貨Libra代表、世界中の中央銀行との会談を実施。

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Facebook主導のLibra、世界26の中央銀行と会談へ

9月16日から始まる1週間はイベントが目白押しです。

アメリカでは金融政策を決めるFOMCがあり、ルクセンブルクではイギリスのユーロ離脱の協定案を議論するためジョンソン首相とEUのユンケル委員長の会談も予定されています。

ブレグジット協定案とりまとめ、向こう数日がカギ=英首相(ロイター)

一方で、16日(月)はFacebookが主導している仮想通貨のLibraの代表と、世界中の中央銀行と会合が予定されています。アメリカFRBや、イギリスのイングランド銀行を含む26の中央銀行が、Libraに関して直接を質問を行うようです。

Central banks to grill Facebook over Libra(Financial Times)

中央銀行がLibraを警戒する理由

FacebookのLibraはこれまでのところ、全くと言っていいほど中央銀行の賛同を得られていない状況にあります。

Libraに反対する意見には、仮想通貨はマネーロンダリングに使われているとか、人々が価値がないと思えば無価値になるとか、価格が安定しないとか、誤解しているものも含めて色々な意見が世の中に人からは言われます。

しかし、たぶん中央銀行が一番気にしているのは次の1つです。

「Libraが市場に広まったときに、中央銀行が使ってきた自国通貨の金融政策(政策金利の引き下げ等)は、従来通りに景気対策としてちゃんと機能するのか」

もしも、仮想通貨の可能性を感じているならば、次の質問ももしかしたら挙がってくるかも知れません。

「中国の中央銀行が2019年に発行予定の仮想通貨が、もしも世の中に一般的に広まったときに、各国の経済に何が起こるのか。中央銀行の金融政策は景気対策として機能するのか」

中央銀行の人民銀行は11月11日にもLibraを意識した仮想通貨をリリース予定です。中国人民銀行によれば、この仮想通貨は中国国内だけでなく、世界中で使われることを想定して作られているとのことです。

次世代決済基盤は現時点で中国がリード。人民銀行の仮想通貨は19年内リリースへ。

難航する議論

現代貨幣理論的には、自国通貨は「政府に税を支払うための道具」という位置づけなので、政府の納税手段として自国通貨を指定していれば、特に普段の生活で仮想通貨で支払っても、商品券でも、アマゾンポイントでも何ら変わらない気はします。

一方で、FacebookのLibraは複数の世界の通貨と価値が連動する点に着目すると、それが金融政策に重大な変化を与える可能性もなくはありません。

複数の通貨に連動するということは、自分の国以外の経済が悪化した場合、多額のLibraを持っている自国民の資産が減少して、自分の国の景気が悪くなる可能性もあります。その場合、他国の経済によってもたらされてた景気の悪化に、限られた金融政策の手段を使う羽目になります。

おそらく、この議論はLibra代表への質問で解決するような問題ではありません。あまり例の無い取り組みなので、どんな影響があるのかが世界中で誰もわかっていません。

ただ、中央銀行にはそれほど時間がありません。中国が既に仮想通貨リリースに向けて準備をしたり、Libraが2020年にリリースを予定していたりと、さらには技術的には第2, 第3のLibraのような通貨が出てきておかしくない状況にあります。

私は現金や既存の銀行の送金システムの非効率を大きく改善する仮想通貨の決済を魅力と将来の可能性を感じてますが、自分たちの政策手段を脅かされる可能性がある中央銀行からすると、なかなか首を縦に触れないのが仮想通貨のようです。

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