石油関連銘柄に投資しようか検討しています。現時点で考えている銘柄はエクソンモービルです。
実際に投資するかどうか、またエクソンモービルで良いかどうかは心変わりするかも知れませんが、現時点で考えていることをここに書いておきます。
この記事のポイント
- 4月20日の米国の原油先物相場(WTI)は、一時期価格がマイナスになった。明らかに市場が歪んでいる。米先物市場だけ見れば原油価格は今が最悪期で、これから底打ちする可能性がある。
- ただし、ロンドンの原油先物市場(ブレント)ではまだ正常な価格がついている。さらなる下落も見越して、石油関連の投資をかなり控えめにスタートすることを検討。
- 原油価格が上昇するなら原油価格に連動するETFへの投資も考えられるが、有力な投資先が見つからず。原油価格の上昇で恩恵が受けられる石油関連企業の銘柄を検討しはじめ、財務の健全性が高いエクソンモービルへの投資を最有力候補にしている。
- 購入規模は控えめ。買うとしてもポートフォリオの1-2%程度の少額。
ここに書いているものは、2020年4月21日の朝の段階での考えです。考えが変われば株を購入しないかも知れず、買うかどうかは半々くらいです。
先物市場で原油価格が史上初のマイナスに
4月20日のアメリカ時間、原油先物市場で一時期史上初のマイナスになったようです。
>>>米原油先物、初のマイナス圏 貯蔵場所不足で買い手不在(ロイター)
私は、原油先物についてはそんなに詳しくないのですが、原油受け渡し場所の貯蔵施設がまもなく満杯になるほど原油が余ってしまい、買い手不在になったため、一時期マイナス40.32ドルまで下落が進んだようです。
WTI原油価格は2020年当初は60ドルありましたが、21日朝の現時点では1ドルとほぼ無価値になりつつあります。
ただし、ロンドンの原油相場(ブレント)を見ている限りは、まだ25ドルあります。なので、まだ原油価格は下落する余地はあります。
投資するならエクソンモービルか
ロンドンのブレント相場などを見る限り原油にはまだ下落余地はありますが、さすがにかなり下げた事に間違いはないはずです。
そろそろ石油関連銘柄に投資しても良い頃に来たのではないかと考え始めました。
歴史的に原油が急落している今の環境では、体力がない石油関連企業が次々と倒れていく現象がおこります。なので最後まで生き残れる体力があるかどうかが、銘柄選択を決める上での最重要項目になります。
最悪な投資環境での石油関連企業の投資なので、財務諸表を見るプロがどう見ているかも確認して慎重に動きたいと考えました。
そこで大手石油会社を適当に7社選び、2020年4月21日時点のS&Pグローバルの格付けを調べてみました。
S&Pグルーバルの格付け(自国通貨建て長期債格付け、20年4月21日時点)
安定性 | 企業名 | S&P格付け |
---|---|---|
1位 | エクソンモービル | AA |
1位 | シェブロン | AA |
3位 | ロイヤル・ダッチ・シェル | AA- |
4位 | コノコフィリップス | A |
5位 | BP | A- |
6位 | フィリップス66 | BBB+ |
7位 | キンダーモーガン | BBB |
格付けを見る限り、エクソンモービルとシェブロンが有力候補にあがってきそうです。
さらに、WTI原油相場で30ドルを切った2016年の原油安時にどれだけ利益が確保できていたか決算書を覗いてみると、エクソンモービルは他の企業よりも高い利益率を確保できていることがわかります。
原油安だった2016年の企業利益
単位:100万ドル | 純利益 | 利益率 |
---|---|---|
エクソンモービル | 7,840 | 4% |
シェブロン | -497 | -1% |
ロイヤル・ダッチ・シェル | 4,575 | 2% |
コノコフィリップス | -3615 | -15% |
BP | 115 | 0.1% |
フィリップス66 | 1,555 | 2% |
キンダーモーガン | 708 | 5% |
2020年はさすがのエクソンモービルでも赤字に転落すると思いますが、この中なら財務の健全性と原油安への耐性から考えて、エクソンモービルが投資先候補になりそうです。
原油価格に連動する商品への投資
ちなみに、原油価格がそろそろ底値をつけると思っているなら、原油価格に連動するETFに投資すればいいではないかというアイディアもあります。
一応、WTI原油連動ETF(USO)なども見てみたのですが、原油価格にちゃんと連動しているとは言い難く断念しました。(※コンタンゴ呼ばれる現象のせいで、原油価格に連動させるのが難しいようです。詳しく知りたい方は、検索してみてください。)
現時点では投資するならエクソンモービルを有力候補に考えています。まだまだ景気が長く低迷することも考慮して、ポートフォリオの1-2%程度の少額の投資になると思います。