このブログを読んでいる人は、そろそろ気づいているかもしれませんが、私は運命や占いなどの非科学的なことはあまり信じないタイプの人間です。
たまに生年月日占いで、自分や周りの人の誕生日を入れてみて「おっ、当たってる!」とか「これは、違うよね」とって遊ぶ程度はします。
でも、テレビや雑誌でパワースポットを紹介していて「何か力を感じます」と言われても、木々が多くて酸素が多いくてスッキリしたのかなとか、水の音とか葉が揺れる音とか聴覚的な効果でリラックスしたのかなとか、どこかで考えてしまいます。
そんな私が思っているのは、どうも株式投資の世界ではビギナーズラックは存在するんじゃないかなということです。
ビギナーズラックを考え始めたきっかけ
私がアメリカ株を始めた初期の数年に投資した銘柄は、とても有名で誰でも知っているような銘柄ばかりでした。具体例をあげると、次のようなものですが、投資をしていない人でも知っている人は多いと思います。
- コカコーラ
- マクドナルド
- P&G
- ディズニー
- グーグル
- フェイスブック
- アマゾン
- スターバックス
- エクソンモービル
これらの銘柄は、エクソンモービルこそなかなか株価が上がらなかったり、コカコーラやP&Gがどんよりした停滞期に落ち込んだこともありましたが、その他は10年ほどずっと安定して好成績を出し続けました。
参考記事:YUTA保有銘柄
逆に、今まで損失を出してしまって完全に手放したものを見てみると、有名でない企業が多く並びます。
- フリーポート・マクモラン
- カラマリンフーズ
- ブルームエナジー
- ブルーエプロン
- シュルンベルジュ
これらは、ちょうど投資になれ始めてきたころに、自分だけの銘柄を発掘しようとして見つけてきたものが多数あります。
中にはそうやって見つけたアスペンテックやマンハッタン・アソシエイツなど、うまくいったケースもありますが、成功したものを含めても総じて「奇をてらった銘柄」の成績はパットしませんでした。
この経験から私は奇をてらった投資は控えめにして、初期に買ったような代表的な銘柄を中心に投資を組み立てるように変わっていきましたが、あきらかに最初に選択した銘柄はビギナーズラックが働いていました。
ビギナーズラックは起こる仕組み:生存バイアス
なんで投資でビギナーズラックが起こったのか考えると、簡単に一つの答えが出てきます。それは「生存バイアス」という現象が良い結果に働いたためです。
生存バイアスとは、一部の生き残っているものに着目して偏った判断をしてしまうことを言います。
例えば清原、松井、イチロー、田中将大などのスター選手だけをみて「プロ野球選手で大成している人はみんな高校からプロになっている。だから高校からプロに行くべき」と決断した場合、これは生存バイアスがかかっている恐れがあります。
高校からプロになっても、1軍にあがれずに日の目を見なかったその他大勢の選手を知っていれば、必ずしも高校からプロに行くのが最良の選択ではないかも知れません。
投資の初期に私が選択した株は、コカコーラ、ディズニー、グーグルなど明らかに超有名な企業ばかりでした。アメリカの企業を数多く知らないために、素人でも名前を知っているイチローのような世界をリードするトップ大企業を知らず知らずのうちに選択していました。
投資でリターンを得るには、長期に渡ってライバル企業に競争で負けないような「強さ」が必要です。地球の反対側の日本の投資初心者のような私にも名前が知られている企業は、すでにそうした特徴を持っていることが多いです。
超有名な企業しか知らない投資初心者は、知らないうちに生存バイアスの力を発揮して、投資のビギナーズラックを実現させることは十分にあると思います。