中東を巡って、荒れた展開が続いています。
1月8日水曜早朝に、イラクにあるアメリカ軍が所有する空軍基地にロケットかミサイルが打ち込まれたようです。
イランのテレビ局は、この攻撃は1月に入ってアメリカがイランの司令官を攻撃したことへの報復だと伝えています。アメリカとイランの間で、対立がまた一歩激化した印象を受けます。
ただ、この件の詳細は、大手メディアのほうが報道が早い上に正確だと思うので、このブログではこれ以上触れません。
投資ブログらしく、こうした軍事的な衝突が起こった場合には、どういう資産や銘柄が上昇するのか基本的な動きに触れていきます。
この記事のポイント
- 軍事的な対立が深まった場合には、株を売って安全資産である国債・金を買う動きが出てくる。
- 特に、中東の場合は石油価格が上昇してインフレ圧力がかかるので、金の価格は上昇しやすくなる。
- 軍事産業の株だけは強い上昇を見せる。1月8日の攻撃後、戦闘機のロッキード・マーティン、ミサイルメーカーのノースロップ・グラマンの株価は急上昇した。
正直、投資ブログでこういう軍事的な対立の話を扱うのは本当に気分が乗らないです。
人の命が関わっているので、安易に「軍事的な衝突が起こるなら、軍事産業株を買うべし」というのは、人として何かの感情が欠落しているようにも感じます。
ただ、投資家として大事な資産を守るために、軍事的な衝突が起こった時にどんな資産にどんな影響があるのか、基本的なことくらいは知っておいたほうがいいのも確かです。
軍事的な対立が深まる中で、上昇する資産
軍事的な対立が深まった場合に、株・国債・金・原油がどのような価格の変化をするのかを、1月8日の空軍基地攻撃の場合を例にまとめておきたいと思います。
攻撃の報道から数時間たった資産の値動きはこちらです。
- 【米国株】:ダウ、S&P500、ナスダックいずれも約1.5%の下落
- 【米国債】:10年米国債は大きく買われて、利回りが0.1%下落(価格は上昇)
- 【金】:2.1%の大幅上昇。2013年以来の初めて1オンスあたり1600ドルを突破
- 【原油】:4%の大幅上昇。
軍事的な対立というリスク要因が強くなったので、株が売られて、安全な国債や金を買う動きが起こっています。また、今回の対立は中東で産油国でもあるので、原油価格も上昇する動きが起こっています。
株価全体が下落する中で上昇した銘柄
株価全体は大きく下がりましたが、軍事産業の企業だけは例外です。戦闘機で有名なロッキード・マーティンと、ミサイルを製造するノースロップ・グラマンの株は時間外で5%弱の急上昇しています。
売買をせずに静観
ただし、個人的にはアメリカとイランの対立はそれほど深刻化しないと思っているので、今回の件で私は何か新しい投資の売買をするつもりはありません。
対立が深刻化しない理由は、アメリカの大統領選を控えていて深刻な対立は避ける傾向があるのと、アメリカとイランの間には大きな軍事力の差があることはイランもわかっているはずなので、イランはアメリカを本気にさせるような攻撃をしないためです。
また特に売買をしない理由は、私は既に2018年から株の一部を売却して国債や金にも投資をし、かなり守りを固めた資産構成に既に変えているので、改めて手を入れる必要もないためです。
【投資方針】次の不況を耐える新ポートフォリオを考えました
今まで私は米国株のみ100%保有し、売却をしない方針で投資をしてきましたが、2019年は次の景気後退に備えて、大きく投資方針を変えています。この新たな投資方針にそって、具体的にどんな銘柄や資産をどの割合で保有するかのポートフォリオを考えたので、一度ここで公開したいと思います。
できるだけ穏便に済むことを願って、過ごそうと思っています。