歴史的なアルゼンチン株暴落とその背景まとめ

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大統領予備選、予想外の現職の敗北で株価暴落

8月12日、アルゼンチンの株式市場が歴史的な下落を記録した模様です。

現在アルゼンチンはIMFから資金を提供してもらい現職の大統領のもと財政再建を進めていますが、週末の大統領予備選挙では、この再建計画の見直しと国民へのばらまきを主張する対立候補が、現職の大統領をやぶりました。

それによりアルゼンチンのデフォルト懸念が一気に高まり、アルゼンチン株、通貨のペソ、国債全てから資金が引き上げられる動きが見られました。

株価指数はたった1日で37.93%の下落を記録しています。

「暴落とはこのことを言うのだ」と言わんばかりの鮮烈な下落でした。

アルゼンチン株暴落の経緯

暴落までのアルゼンチンの経緯を以下にまとめます。

  • 物価の高騰と通貨の下落に悩むアルゼンチンは、2018年にIMFから500億ドルを借りて現職マクリ大統領のもと財政再建を実施。
  • 現職マクリ大統領は市場開放と財政再建を同時に進める。南米4カ国とEUの自由貿易協定を結んだほか、6月には拡大し続けるインフレ率を6ヶ月ぶりに低下させるなど一定の成果を出す(だだし19年6月のインフレ率は55.8%と依然として高水準)
  • IMFはアルゼンチン経済の財政再建を評価。20年にはプラス成長になるとの見通しを示していた。
  • 大統領予備選候補のフェルナンデス氏は、現職マクリ大統領の緊縮財政を批判。住民へのばらまきの必要性を主張し、選挙戦を戦った。
  • 大統領予備選は、物価上昇と雇用減に耐えかねた国民の指示を勝ち取ったフェルナンデス氏が予想外に勝利。10月大統領選で現職が敗れる恐れが急浮上した。
  • フェルナンデス候補の大統領就任は財政不健全化とデフォルトを招くとの懸念から、国債・株・通貨から資金が引き上げられる動きが加速。
  • ドル建て国債相場は平均で25%下落。通貨ペソも33%下落し過去最安値を記録。またメルバル株価指数は16,824ポイント(-37.93%)の過去最大の下落幅を記録した。

1950年以降、ドルベースで世界2番目の下落率

ブルームバークがまとめたところによると、ドルベースでの1日の下落幅として1950年以降で世界で2番目に大きな下落だったとのことです。

# 指数 国(年) 下落率
1 Colombo All-Share Index スリランカ(1989) -61.7%
2 S&Pメルバル アルゼンチン(2019) -48.0%
3 S&Pメルバル アルゼンチン(2002) -45.2%
4 KASE カザフスタン(2002) -38.6%
5 Mongolia Stock Exchange Top 20 Index モンゴル(2004) -35.4%

予想もしない、歴史的な下落を目の当たりにしました。