アップルは1-3月期の売上目標を達成が難しいとの発表をしました。
Investor update on quarterly guidance(Apple公式ニュースルーム)
理由は新型コロナウイルスでiPhone製造に影響が出たこと、さらに中国の販売店で営業できていなかったり、営業時間を短縮していることが響いているようです。
覚えている限り、アップルが決算前にこうした目標未達のアナウンスをするのは、2019年1月のアップルショック以来のことです。このときは、中国のiPhoneの販売不振を理由に売上未達を警告していました。
今回の発表で、おそらくアップルの株は大きく売られると思います。
この記事のポイント
- アップルは新型コロナウイルスの影響を受けて、1-3月期の売上目標の達成が困難と発表
- iPhoneの製造に影響が出た他、中国での販売が伸び悩んでいることが理由。
- 新型ウイルスの影響が経済指標や決算に現れるなら3月、4月。この時期は、短期的に株が落ちこむ恐れが出てきた
米企業に影響が見え始めた新型コロナウイルス
正直言うと、今までアメリカ市場はかなり新型ウイルスに対して楽観的だった印象があります。
有名な投資家のレイ・ダリオは「災害が起こったときには、人々はまず過度な楽観視するが、次第に現実よりも悲観的な味方をする」というようなことを言っていました。
レイ・ダリオ(1/30の発言)
- 一般的には災害は最初は過小評価され、そして状況が進むと過大評価される。
- 何が実際に起っているのか、何が資産価格に織り込まれているのかに注意を向けなければならない。
この考え方を使うなら、アップルの売上目標未達の警告は「最初の過小評価」から「過大評価」に変わる象徴的な出来事になるかもしれません。
市場が過度に悲観的になる機会で思い当たるのは、経済指標と決算です。これから3月、4月になって新型肺炎の影響が経済指標や企業の決算に出てしまうと、ここで一時的にアメリカ市場が悲観的になる恐れがあります。
この時期は要注意かもしれません。
新型肺炎の影響を一時的とみるエコノミストたち
ただし、多くのエコノミスト達の予想では、新型肺炎の影響は短期だと言っています。もしも3月までに新型肺炎が収束するなら、2021年は反動で経済成長が加速すると予想する人もいるくらいなので、実はそんなに心配はいらないと考えています。
参考記事:【新型ウイルス】焦点はいつ収束するか。成長率の引き下げ予想相次ぐ
ここまで情報を一旦まとめておきます。
- アメリカの企業にも収益の影響が出てきた。これは短期的に売り材料になる。
- 新型コロナウイルスの影響を受けた経済指標や、決算が発表される3月,4月は過度な悲観が市場を支配する恐れもある。
- 一方で、新型コロナウイルスが収束すれば、この影響は改善される。あくまでも短期的なリスク。
この短期的な下落で株を買いに行っていいかは正直私にはわかりません。私はこうした数ヶ月のイベントでタイミングを狙った投資をあまりしないので、経験が全く足りていません。
もしも長期投資を実践しているなら、慣れないタイミング投資をせずに新型肺炎はあまり気にせずに過ごすしたほうがメンタルにも、リターンにも良いと思っているので、私は何も動かないつもりです。