予想な好決算
アップルの決算は予想外の良い出来でした。
- 売上:前年比1%増加の538.1億ドル。事前予想の534.2億ドルを上回る。
- 1株利益:2.18ドル。事前予想の2.10ドルを上回る。
私は、決算前まで今期は2019年の目玉企画のサービス4つのうち、まだ1つしか立ち上がっていなかったので、iPhoneの売上をServiceの売上が補うこともできないのではと考えていました。調査会社に調べでは、中国のiPhoneが4-6月期で-14%減少をしているとの情報もあったのですが、心配は無用だったようです。
決算前に書いた記事がこちらです:
決算を控えるアップル、2019年4-6月期の売上は苦戦必須か。
おみそれしました。
中国での売上減少に歯止めの兆し
中国での売上減少に歯止めがかかりつつあるのは良い知らせです。中国での売上は、2018年は9-12月期では27%減、2019年1-3月期には22%の減と大幅な減速をしていましたが、今期は4%の減少にとどまりました。
単位:100万ドル | 2019 3Q | 2018 3Q | 前期比 |
---|---|---|---|
アメリカ | 25,056 | 24,542 | 2.1% |
ヨーロッパ | 11,925 | 12,138 | -1.8% |
中国 | 9,157 | 9,551 | -4.1% |
日本 | 4,082 | 3,867 | 5.6% |
その他アジア | 3,589 | 3,167 | 13.3% |
合計 | 53,809 | 53,265 | 1.0% |
iPhoneの売上減少をウェアラブルとサービス売上が補う
iPhoneの売上は前年比-11.8%と大きく下がっていますが、それをiPhoneに継ぐ売上規模を誇るサービスと、小規模ながら勢いがあるウェアラブル・ホーム製品が補っています。
特に、ウェアラブル・ホームは今まで4つの製品カテゴリの中で最も規模が小さかったのですが、今期初めてiPadの売上を上回りました。規模が大きくなれば、前年比+48.0%の成長率も勢いが衰えると思いますが、ちゃんと1分野として育っています。
単位:100万ドル | 2019 3Q | 2018 3Q | 前期比 |
---|---|---|---|
iPhone | 25,986 | 29,470 | -11.8% |
Mac | 5,820 | 5,258 | 10.7% |
iPad | 5,023 | 4,634 | 8.4% |
Wearables Home and Accessories | 5,525 | 3,733 | 48.0% |
Services | 11,455 | 10,170 | 12.6% |
アップルカード2019年8月開始と発表
iPhoneの売上減少を補うことを期待されているサービスですが、8月にアップルカードもサービス開始が発表されました。このサービスは4つの中でも、かなり重要な位置を占める主要サービスなので、今度のアメリカ以外への展開にも注目が集まります。
- アップルニュース+(ニュース定額制サービス):2019年3月末に開始済み
- アップルカード(アップルのクレジットカード):[NEW!!]2019年夏開始予定
- アップルアーケード(ゲーム定額制サービス):2019年秋開始予定
- アップルTV+(動画配信定額制サービス):2019年秋開始予定
※サービス開始時期はアメリカのもので、日本ではありません。
サービス詳細はこちら:
アップル、ニュース・ゲーム・映画の定額制サービスとクレジットカードを発表。(NEWS CARAVAN)