アマゾンが10-12月期の決算を発表しているので、見ていきたいと思います。
決算発表後の株価が優れなかったことからもわかるように、良い内容ではありませんでした。
それでも売上は予想を上回るなど、悪い中でも良い点も見られました。
もしも今回の決算で総崩れしていたなら、コロナ流行した後に大量に採用した人員の削減のペースが加速するかと思ったのですが、わずかに踏みとどまっているようにも見えます。
ただ、気になるのは今後もまだしばらくアマゾンの低迷は続きそうなことです。1-3月期の売上見通しも前年から一桁%の成長が示されて、復調の兆しは感じられませんでした。
この記事のポイント
- アマゾンの売上は前年比+9%で再び一桁の成長率に落ち込んだが、予想よりも良い数字を残した。
- しかし、1-3月期も売上は一桁台の成長率が続く見通し。まだ復調できていない模様。
- 新型コロナ流行後に大量に採用した人の多くはまだアマゾン社内に残っている。今後も業績が悪ければ、これらの人員が削減されるリスクは残る。
売上は予想を上回ったが
冒頭でもお話しましたが、アマゾンは悪いなりに売上が予想を上回ることができました。
- 一株利益:$0.03
- 売上:$149.2B(前年比+9%、予想$145.42B)
ただ、予想を上回ったと言っても、スッキリするような決算ではありませんでした。
数年前までのアマゾンの成長率を知っている人なら、今回の売上成長率の+9%はかなり寂しい数字に見えるに違いありません。今は新型コロナから日常に戻る中で明らかにネットショッピングに逆風が吹いています。
前回の決算では売上成長が加速しましたが、今期は再び一桁に落ち込んでしまったようです。
低迷はまだ続く
そして、残念なことにアマゾンの低迷はまだ続く模様です。
1-3月期の売上見通しが発表されましたが、前年比+4%〜+8%でまたしても一桁成長が示され、成長復活の兆しはまだ感じられませんでした。
というわけで、まだアマゾンに投資を再開するような時期ではないように思います。
そうなると、少し心配なのはアマゾンが抱える大量の従業員です。先日の記事でも紹介したように、2020年のコロナからアマゾンは特に雇用を増やしていて、大手ハイテク企業の中では群を抜いています。
アマゾンの雇用は倉庫などの人員を含むはずなので、他の大手ハイテク企業と人材も単価も違うので単純に比較できませんが、コロナ後に抱えた雇用はアマゾンが人一倍大きいのは確かです。
アマゾンの低迷が続くことで、他のIT企業とは違った規模の大量のレイオフが起こることを私は少し心配しています。
これからしばらくの数四半期はアマゾンの業績だけでなく、レイオフのニュースにも気にかけたいと思います。