少し前のことになりますが、アマゾンが決算を発表しました。
既に内容を知っている人も多いと思いますが7-9月期の業績は良くなかったです。昨年まで見られた高い成長率は鈍化していて、10-12月期の見通しも低いものが提示されました。
2020年の新型コロナウイルス流行時には追い風が拭いていましたが、今はその時に比べると状況は良くないのかも知れません。
ただ、アナリストの予想を見ている限りは、人件費や輸送コストで利益が圧迫される状況は来年2022年以降に改善されるようです。この予想通りなら、四半期ごとの利益は2021年10-12月期で底を打って、その後は回復するようです。
この記事のポイント
- アマゾンの7-9月期は売上も利益も予想に届かず、業績は低調だった。
- 10-12月期の業績見通しも低調だった。人件費や輸送コストの増大を理由に、利益が圧迫される見込み。
- ただし、アナリストたちは次の10-12月期を底にして、その後は利益成長が回復すると見ている様子。
低調だった7-9月期のアマゾン
7-9月期のアマゾンは売上も一株利益も、事前のアナリスト予想に届きませんでした。
- 売上:$110.81B(前年比+15%、予想$111.6B)
- 一株利益:$6.12(前年比マイナス51%、予想$8.92)
以下が最近の売上成長率ですが、今回の前年比+15%はアマゾンとしては近年見なかった低い成長率になりました。
前年は新型コロナウイルスが流行した影響で在宅からアマゾンの利用が増えて好業績を残したこともあって、前年の売上が高い分、最近は低い成長率が続いています。
売上成長率の内訳を見ていると、クラウドAWSが好調な一方でネット通販の伸びが鈍化しているようです。
これを見る限り、新型コロナウイルスの影響で外出できないときのネット通販は感染拡大時の一時的な側面が強かった一方で、ビジネスのオンライン化(クラウドAWS利用)の流れはコロナを超えても続きそうな勢いを感じます。
先程、売上は前年の好業績のせいで成長率が鈍って見えるという話をしましたが、一方で利益を見ると前年の好業績だけではない別の影響も見えてきます。
営業利益を見ると成長の鈍化どころか大きなマイナス成長になっていて、何か別の悪い要因が見え隠れしていることが予想つきます。
この背景については、アマゾンCEOは人手不足で人件費が余計にかかっていること、さらに配送や輸送費のコストが増大してることが影響している言っていました。
10-12月期も低調な業績は続きそう
今回の決算で発表された10-12月期の業績見通しを見てもかなり低調でした。
10-12月期の業績見通し
- 売上:$130B-$140B(前年比4%-12%、アナリスト予想は前年比13.2%)
- 営業利益:0-$3B(前年から半減)
これを見る限り、7-10月期だけでなく10-12月期も低成長が続きそうです。
ただし、利益の急減は次の10-12月期で下げ止まる可能性もあります。
アナリストの予想を見てみると、2021年第4四半期で一株あたりの利益は底を打って回復すると見られているようです。
また、その後のアナリスト予想も見てみると、2022年+36%、2023年+46%と一株利益の成長は加速するようです。
ただ、10-12月期の今が買い時になるのかどうかは、投資家によって判断が分かれると思います。
あくまでも私ならですが、アマゾンの株を買うのはしばらく待とうと思っています。
アマゾンなら長期の投資が狙いやすい銘柄なので、私はアマゾンで長期投資の投資をしたいと思っています。
ただ、以下の記事で書いたように、数年先には大きな株の下落があってもおかしくない相場だと思っているので、長期投資としてもっといい買い場はそのうちやってくるように見えるからです。