この記事では2021年9月時点で投資している銘柄について、その意図を書いていきたいと思います。
(※前月から保有銘柄はほとんど変わっていないのですが、FRBが年内に動く気配を見せたり、少しずつ投資環境が変化していると感じたので更新をかけています。)
株にとって逆風になるアメリカの政策金利の引き上げ(利上げ)は早くても2022年後半と言われているので、それまでは米国株に投資できるはずなのですが、今の米国株は割高に見えて投資のチャンスが限られているように見えるので、必然的に米国株以外の資産の割合が増えています。
この記事のポイント
- 米国株にはまだ強気だが、景気のピークを超えてなおかつ割高な状況なので投資のチャンスは大きくない。超長期的に保有できる優良銘柄か、それほど割高ではない銘柄のみに投資。
- 2022年後半以降にアメリカで利上げがあれば、その後1年程度で株価の下落があるかもしれない。またインフレが強まれば利上げペースと株価下落時期が早まることには要注意。
- 米国株以外でリスクは高いが攻めの投資をしているのは、中国株と暗号資産(ビットコインとイーサリアム)。中国株は今後数年かけての上昇、暗号資産は2021年内の上昇を期待。
米国株の投資環境について
まず、基本的には米国株にはまだ投資を続けていて良い時期だと思っています。
2021年8月にアメリカの中央銀行のパウエル議長が、国債などの債権購入の規模を年内に減らす考えがあることを発表してから、一部の投資家の間では警戒感が見られます。
2021年内のテーパリングの見通しを初めて示したパウエル議長
8月27日のシンポジウム(米国のジャクソンホールで行われた会議)では、アメリカの中央銀行FRBのトップのパウエル議長が講演を行いました。既に発言内容を知っている人も多いと思いますが、この講演ではFRBが毎月買っている債権の規模縮小(テーパリング)の件についてパウエル議長が発言したので、この記事で触れていきます。
しかし、緩和の規模が縮小されるだけで、景気の引き締めがはじまったわけではないので、株価に悪影響が出るのはまだまだ先のことだろうと思っています。
前回に同じようなことがあった2013年時には、株価は直ぐに下落することなく数年は持ちこたえたところを見ても、まだ米国株に投資はできる時期だと思います。
また過去のアメリカの景気の移り変わりを見ると、FRBが政策金利の引き上げ(利上げ)が始まってからですら株価は何年も持ちこたえているというのは以下の記事でも書いたとおりです。
最初の利上げから景気後退までの期間は、思っているよりも長い。
政策金利の引き上げられ、最終的に景気後退につながれば米国株に大きな下落があるのではないかと心配しています。しかし、実際に調べてみると、政策金利を引き上げてから景気後退になるまでは、かなりの長い期間がかかっていることがわかります。
次の利上げは2022年年末とも言われているので、米国株はかなり早くでも2022年から本格的に心配しても大丈夫だと思っています。(つまり、2021年内はまだ強気です。)
割高に見える米国株は控えめの投資
米国株にはまだ投資できると書きましたが、実際には既に私の米国株への投資はかなり控えめになっています。
2021年9月時点の資産構成は、米国株は全体のわずか15%ほどです。
今の米国株が悪いわけではないのですが、コロナ後のアメリカの景気のピークを超えたように見え、なおかつ米国株は割高な状況なので投資のチャンスは大きくないことを考えると、米国株の投資比率は自然と下がってしまいます。
(※また、暗号資産は買ってから数倍になったまま売っていないので、米国株の保有比率が余計に小さく見えています。)
一方で、少ないながらもどんな状況でも保有を続けようと思っている米国株や欧米株があります。それらは、買ってから売らないと決めている銘柄です。
基本的には売らない銘柄
- コカ・コーラ(KO)
- マクドナルド(MCD)
- P&G(PG)
- ジョンソン&ジョンソン(JNJ)
- ウォルト・ディズニー(DIS)
- 3M(MMM)
- ウォルマート(WMT)
- ノボ・ノルディスク(NVO)
これらは大きな株安が起こっても、売らないで長期保有しようと決めて購入しています。もしも何年も株価を見れなくなるようなバカンスに行くとしても、保有を続けるほど信頼している銘柄です。
次に米国株全体で株価が下落することがあれば、グーグル(GOOGL)、アマゾン(MAZN)、フェイスブック(FB)、マイクロソフト(MSFT)も売らないで長期保有する銘柄として購入しようと思っています。
その他、以下の銘柄はそれほど割高には見えず、上昇余地もあると思って保有を続けています。
割高ではないと判断して保有をしている欧米株
- アルトリア・グループ(MO)
- ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BTI)
- フェイスブック(FB)
- ボーイング(BA)
リスクはかなり高いが上昇余地が大きい中国株と暗号資産
米国株とは反対に、2021年9月時点で割安に見えているのは中国株です。(その分、リスクもかなり高いです。)
以下の記事も書きましたが、2021年2月にピークをつけてから幅広い銘柄で20-30%も下落しています。中には、バイドゥなどのように最高値から株価が半分になっている銘柄もあります。
最近さらに下げている中国株について
最近、今チャンスが広がっているように見えるのは中国株です。先月も中国株を買い増していたのですが、7月になってさらに下落して安くなっているように見えるので、追加で買い増しをしようかとも考えています。
この下落の背景として、よく言われているのは中国政府による企業への規制の強化です。
しかし、それだけではなく一部の中国企業が大規模な債務の問題を抱えているなど、やっかいは話には事欠かきません。
>>中国恒大、ドル建て債にまた売り浴びせ-銀行借入の利払い停止報道で(ブルームバーグ)
長期的には今回の下落を乗り越えて何年か経てば株価は最高値を超えるだろうと思って、この投資の機会で以下の中国株を買いましたが、まだまだ大きく下落をするかもしれないと思って警戒しています。
単純に割安だと思って保有してる銘柄
- ウィズダムツリー・中国ニューエコノミーファンドETF(CXSE)
- アリババ(BABA)
- JD(JD)
- FUTU(FUTU)
- バイドゥ(BIDU)
- ピンデュオデュオ(BIDU)
中国株の株価回復には数年かかるかも知れませんが、こうした低迷期でも辛抱強く、保有を続けていきたいと思います。
暗号資産は2021年内の上昇を期待
暗号資産は中国株以上にリスクが大きいですが、2021年はまだ投資のチャンスがあるだろうと思っています。
こちらの記事でビットコインの価格予想をしていますが、今のところ予想した価格よりも大きく下回っていて割安です。
過去にビットコインが大きく上昇した「2012年からの価格上昇パターン」と「20116年からの価格上昇パターン」を見比べてみると、2020年から始まった今回の価格上昇はまだ規模も小さく、今回の価格上昇はまだ続くと思っています。
また、ビットコインの他に2021年8月からイーサリアムの購入も少額ながら始めました。
イーサリアムは時価総額はビットコインに次ぐ2位の規模を誇っていて、ビットコインよりも開発がずっと盛んに行われているので、今後に期待しています。