この記事では2021年12月時点で投資している銘柄について、その意図を書いていきたいと思います。
株にとって逆風になるアメリカの政策金利の引き上げ(利上げ)は早くても来年2022年3月で、過去のデータから利上げをしてもすぐには株価はピークをつけないことがわかっているのでまだ米国株には強気です。
>>【関連記事】最初の利上げから景気後退までの期間は、思っているよりも長い
ただ、今の米国株は割高に見えて投資のチャンスが限られているように見えるので、米国株は控えめでその他資産の割合が増えています。
この記事のポイント
- 米国株にはまだ強気だが、2022年には利上げが待っているので伸びしろはあまり大きくない。今は買ったら売らないような長期銘柄を中心に保有。
- 2019年から投資した暗号資産は放っておいたら資産の大きな割合を占めるようになったが、2022年には売却予定。
- 中国株は手を出すのが早すぎたために大きな損が出ているが、今は安い状態が続いているので継続保有。さらなる下落にそなえて追加購入は長期戦を想定。
- インフレに強いゴールドは今は少量だけ投資。今後アメリカの景気が悪くなって大規模な景気対策に動いたら、インフレ率の上昇を期待してインフレ対策の資産を追加予定。
割高に見える米国株は控えめの投資
冒頭で米国株はまだ強気だと言いましたが、私はすでにそれほど米国株に投資していません。欧米の株は資産の約20%に過ぎない状態です。
米国株で多く保有しているのは(1)基本的には買ったら売らないと決めていた銘柄、(2)割安に見えている銘柄くらいです。
買ったら売らないと決めている銘柄には、たとえばコカ・コーラなどこれから何年も保有を継続しても(成長率はわずかでも)利益を出し続けるものを選んでいます。
基本的には売らない銘柄
- コカ・コーラ(KO)
- マクドナルド(MCD)
- P&G(PG)
- ジョンソン&ジョンソン(JNJ)
- ウォルト・ディズニー(DIS)
- 3M(MMM)
- ウォルマート(WMT)
- ノボ・ノルディスク(NVO)
2021年は割高が多い米国株の中でも、長期的に見たら割安と判断して購入している銘柄もいくつかあります。
長期的には割安と判断して保有をしている銘柄
- アルトリア・グループ(MO)
- ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BTI)
- ボーイング(BA)
アルトリアもブリティッシュ・アメリカン・タバコもどちらもタバコ銘柄ですが、このどちらも割高感はないと思います。2022年からはアメリカでも利上げが起こって割高な銘柄ほど売られやすくなるはずですが、この2つの銘柄は利上げの逆風を苦にしないはずです。
また、ボーイングは近年は機体の不備や新型コロナがあって業績が低迷していましたが、航空機はボーイングとエアバスが業界をひっぱる構図はそう簡単には変わらないと思うので、長期的にボーイング株が復活してくれることを期待します。(ただ、復活には何年もかかると思っています。)
2022年から米国株で何か投資をするとしたら、アメリカの景気拡大が減速しても安定した業績を続けられるヘルスケア株、生活必需品株が中心になると思います。それ以外の投資はかなり消極的です。
リスクはかなり高いが割安な中国
米国株とは反対に、かなり割安に見えているのは中国株です。
保有している中国株
- ウィズダムツリー・中国ニューエコノミーファンドETF(CXSE)
- アリババ(BABA)
- JD(JD)
- FUTU(FUTU)
- バイドゥ(BIDU)
- ピンデュオデュオ(BIDU)
ただし、2021年の時点で私の中国株への投資はまだ報われていないどころか、大きな含み損を出しています。中国株は(1)中国政府による企業への規制の強化、(2)不動産市場の悪化を背景に大きく下落していますが、まだ復活のきっかけを掴めずにいるようです。
先日、不動産大手企業の中国恒大は債務の支払いができずに残念ながらデフォルトになりましたが、この問題はかなり長い時間続きそうです。
>>S&P、中国恒大をデフォルト判定 ドル建て債の利払い不履行(ロイター)
債権者に少しでも返済をするために所有する不動産を安く売り払う作業はこれからも続きそうで、中国の不動産価格は下方圧力がかかると思います。不動産市場の低迷から、中国恒大に続いてデフォルトになる企業はこれからも出るはずです。
サブプライムローンが問題になった頃のアメリカを思い出すと、住宅価格は2006年夏にピークをつけましたが米国株のピークは2007年夏と1年間のタイムラグがありました。
中国株は長期的に見れば既にかなり安いので保有してる銘柄は売らずに保有を続けるつもりですが、1-2年後に株価は大きく下落する可能性も考えて、追加投資はかなり長期戦で取り組もうと思っています。
暗号資産とゴールドについて
つい1ヶ月ほど前まで、暗号資産は2021年末にピークをつけると思っていたのですが考えを改めました。
特にビットコインについては、以下の記事に書いたように価格のピークは2022年にずれ込むと予想して保有を継続させようと思います。
>>予想通りに上昇しないビットコインの値動きをもう一度考える。
私は過去の値動きから見て1ビットコインは1000万円を超えてもおかしくないと予想しているのですが、ついに2021年にその価格まで届くかずに終わりそうです。
過去に2021年と同じように価格が大きく上昇した年は2013年と2017年があったのですが、価格上昇が始まってからピークを迎えるまでの期間は段々と長くなっているので、2022年に入ってももう少し価格の上昇がみられないか見てみようと思います。
ビットコイン以外にはイーサリアムも保有していますが、同じようにこれから価格の上昇が起こることを期待して待つことにします。
最後に、ゴールドについては今は少しだけ保有しています。
2022年はインフレが一番注目を集める年になると思いますが、恐らくアメリカの好景気はそれほど持たないので早ければ2023年のどこかで景気後退を経験して、一時的にインフレも緩やかになるはずです。
しかし、そのときにFRBが再び大規模な金融緩和に乗り出したり、アメリカ政府が大規模な現金給付をするようなら、そこからインフレ率はまた上昇するので、そのタイミングでゴールド、コモディティ、REIT(不動産)石油株、素材株などインフレに強い銘柄を買いたいと思っています。