今月は少し銘柄を変更しました。
既にその内容は記事にして報告しているのですが、その他保有銘柄も含めて、どんな狙いで保有しているのか意図を書いておきたいと思います。
この記事のポイント
- これから本格化する金融引き締めに備え、米国株の比率を抑え、米国債売りのポジションを取っている。
- 中国株は手を出すのが早すぎたために大きな損が出ているが、安い状態が続いているので継続保有。
- 2019年から投資した暗号資産は放っておいたら資産の大きな割合を占めるようになったが、2022年のどこかで売却予定。
2022年4月時点の状況
まず、最近の市場の動きをおさらいしておきます。
2022年になってから米国株や米国債は売られ、原油などのコモディティが上昇する動きが見られます。この流れは別々のものではなく、2020年に見られたコロナの不況を脱するために打ち出した大規模な景気刺激策に原因があります。
2020年からの大規模な金融緩和のおかげで米国株も米国債も大きく買われて2021年後半まで好調な市場が続きましたが、このときの副作用で今では40年ぶりの高い物価上昇を招いています。
この行き過ぎたインフレのせいで景気が損なわれているので、インフレ率も景気も沈める急激な金融引き締めが本格的に始まろうとしているというのが2022年4月の状況です。
なので、2020年からの景気刺激策が起こしたインフレによりコモディティが上昇し、それを抑えるためにこれから金融緩和の巻き戻しが行われることを警戒して株と国債が売られる展開が起こっています。
こうした中、それぞれの資産クラスについて、個人的には次のような見方をしています。
- コモディティ:まだ伸びると思うが、世界の中央銀行がインフレを抑えようとしているので、どこかで伸びが止まる。
- 米国株:金融引き締めのため上昇しにくいが、利益の成長はまだ続いていて割高感は去年より薄れたので、まだ上昇しても不思議ではない。
- 米国債:金融引き締めのため、下落しやすい。インフレ率と比較しても、まだ割高。
4月から短期で米国債売りのポジションを開始
前月の3月からの大きな変更点は、米国株を一部減らして米国債が売られることにかける投資を始めたことです。
>>米国債売りのポジションを取りました(22年4月9日記事)
米国株が上昇することを諦めたわけではないのですが、2022年は以前考えていたよりも厳しい金融引締めが始まりそうなことを考えると、上昇しづらい展開がつづきそうです。(20%超えの大きな下落もないが、上昇もあまり見込めない)
また、今からコモディティの価格上昇にかけるのは、インフレを抑えようと行動している(日本を除く)世界の中央銀行を敵に回して投資することになるので、あまりやりたくはありません。
より確実なものを探した結果、国債が下がることに投資するのが一番硬いと判断して米国債が売られるほど価格が上昇するETFを購入しています。
米国債売りにかける銘柄
- Direxionデイリー20年超米国債ベア3倍ETF(TMV)
また、2022年のどこかで金融引き締めが景気を悪化させると投資家が心配して、長期国債が買われ出す時期が来るとも思っているので、この銘柄は長期で保有するつもりはありません。
欧米国株は長期保有できる銘柄に絞る
この記事を書いている時点で欧米の株の割合はそれほど多くありません。
もしも景気後退の株価下落が早めに来てしまった場合でも、この企業なら次の景気後退も乗り越えられるという自信を持って言えるような銘柄を中心に保有しています。
基本的には売らない長期保有銘柄
- コカ・コーラ(KO)
- マクドナルド(MCD)
- P&G(PG)
- ウォルト・ディズニー(DIS)
- 3M(MMM)
- ウォルマート(WMT)
- ノボ・ノルディスク(NVO)
リスクはかなり高いが割安な中国
米国頭よりもかなり割安に見えているのは香港株(中国企業の株)です。
保有している中国企業の株
- アリババ(BABA)
- JD(JD)
- FUTU(FUTU)
- ピンデュオデュオ(BIDU)
ただ、2022年の時点でこれらへの投資はまだ報われていないどころか、大きな含み損を出しています。
2021年から(1)中国政府による企業への規制の強化、(2)不動産市場の悪化、(3)コロナ再流行を含む2022年の景気低迷など、多くの悪材料を背景下落が続いています。
特に不動産関連企業の資金繰りの問題は長期化する恐れもあるので、まだ株価が下に向く恐れもあると警戒しています。
サブプライムローンが問題になった頃のアメリカを思い出すと、住宅価格は2006年夏にピークをつけましたが米国株のピークは2007年夏と1年間のタイムラグがありました。
中国株は長期的に見れば既にかなり安いので保有してる銘柄は売らずに保有を続けるつもりですが、まだ下落することも考えて追加投資にはかなり慎重になっています。
暗号資産について
さて、扱いに少し困っているのはビットコインとイーサリアムの暗号資産です。
今までビットコインは2013年と2017年と4年に1度大きく上昇する年を迎えていたのですが、2021年は予想ほど大きく上昇しませんでした。
上の図で過去の価格のパターンを見てみると、2013年から2017年にかけて価格のピークを迎えるまでの期間が長くなっているので、2021年末がピークではなく、まだ2022年にピークがずれ込んだ可能性を探って、まだ保有を継続させています。
もしも、価格上昇が2022年のどこかで遅れて起こったら、アメリカの景気後退がくる前に売却予定したいです。そうでないなら、次の4年後に期待という展開になるかも知れません。
暗号資産については気長に見ていこうと思います。