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アメリカ政策金利5月0.5%分、6月0.75%分の利上げへ

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2022年は政策金利の引き上げが予想されていますが、そのペースは多くの投資家が去年までに想定していたペースとは大きくかけ離れたものになってきています。

過熱するアメリカのインフレを抑えるためには、今の低すぎる政策金を引き上げないといけないとの考えから、これから急速に利上げが進むようです。

ついに投資家の利上げ予想は5月に0.5%分の引き上げ、6月に0.75%分の引き上げを織り込み始めました。

この記事のポイント

  • 4月21日FRBパウエル議長は利上げの前倒しの考えを支持して、5月に0.5%の利上げも選択肢に入ると発言した。
  • しかし、市場はさらにその先を織り込み始めている。5月に0.5%利上げした後は、6月に0.75%の利上げを予想してる

パウエル議長の発言に反応する市場


昨晩のアメリカ市場はわりとしっかりと下落しました。

金融政策を決めるアメリカ中央銀行のFRBのパウエル議長が、利上げの前倒しの考えを支持して、5月には0.50%の利上げもあると発言したことで売られたと言われています。

利上げをすれば株価には悪影響が及ぶので、昨晩は下落が起こったようです。

>>パウエルFRB議長、利上げ前倒し支持-5月0.5ポイントも選択肢(ブルームバーグ)

5月は2回分、6月は3回分の利上げへ


「そもそも、5月の利上げが通常の1回分の0.25%ではなく0.50%になることは、市場の投資家は予想していたはずなのになんで下落しているの?」と思われるかも知れません。

あらためて市場の投資家の予想を調べてみると、5月の0.5%分の利上げはほぼ確定で堅いのですが、面白いのは翌月6月は最早0.50%ではなく、0.75%の分の利上げの可能性が大半になってきています。

この記事を書いている時点で、市場の利上げ予想を確認してみると、次のように5月と6月は通常(1回の利上げで0.25%分)よりも大きな利上げを投資家は予想しているようです。

上図では、参考として2021年12月時点の市場の利上げ予想(灰色グラフ)も表示しました。これと今の予想を比較すると、このわずか4ヶ月の間に利上げ予想は大きく進んだことがわかます。

2021年12月時点では2022年末までに政策金利は1.5%になると予想していたのに、今やその1.50%は今年の6月にも到達すると見ています。

2022年後半の市場への不安

早い利上げのペースで株価が2022年のどこかで崩れることを私は去年からずっと心配しているのですが、ここまで利上げのペースが早いと株価が崩れるのにそれほど時間はかからないかも知れません。

ただ、今月や来月で米国株が大きく下落を始めるとは思いません。今月や来月で株の急落がないと考えているのは、過去の金融引き締めに比べると米国株は(国債に対して)まだ割安だからです。

ただ、2021年末に考えていたよりも、米国株を取り巻く状況が悪くなっていることは確かなようです。


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