2021年の米国株、5月から6月頃の一時的な下落を少し警戒しています。

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先日、米国株の大きな下落が始まるとしても2022年後半以降だという趣旨の記事を書きました。

また本格的な株価下落は2022年後半だとしても、それまで右肩上がりに株価が上昇するのではなく、何度か雲行きが怪しくなって一時的な下落も経験すると思っています。

直近で警戒しているのは5-6月頃です。この記事では、なぜ5-6月に下落が起きやすいと考えているのかを書いていきます。

この記事のポイント

  • 5-6月のアメリカはワクチン接種も進み、新型コロナウイルスの感染拡大がかなり抑えられて日常が戻ってくる時期で、我慢していた消費も始まる。
  • 前年の消費の低迷の反動もあって、この時期のインフレ率は3%以上に上昇する可能性がある。「金融緩和がインフレを招いた」という意見が出てきやすい時期。
  • 米国株は金融緩和のおかげで上昇してきたが、インフレを招いたとなると終わりが意識される。投資家が金融緩和の縮小や終わりを意識すれば、株は下落しやすくなる。

5-6月に株価が下落しやすい理由


最近は今年2月に米国株の価格が一時的に下がる(調整する)のではないかという話をよく聞きますが、私はもしも株価の調整があるなら5-6月のほうが可能性は高いと思っています。

5-6月に株価が下がりやすい理由は、「最近の米国株の株高の原因を作った金融緩和と景気刺激策はもうそろそろ終わるのではないか」と投資家が考え始めるはずだからです。これらの景気対策の終わりが意識されれば、株価は上昇してきた理由を失って下落しやすくなります。

「金融緩和と景気刺激策はもうそろそろ終わる」と投資家が考えるきっかけは(1)景気の回復がこの時期には始まっているだろうと思うことと、(2)少々高すぎるように見えるインフレ率のデータが5-6月頃に出てくることです。

アメリカの感染拡大は収束に向かっている

今はアメリカの新型コロナウイルスの新規感染者数もピークをつけたので、ワクチンの接種も進めば5-6月頃には経済はもとの姿をだいぶ取り戻すと思っています。

1月にピークをつけたアメリカの新規感染者数


出典:wolrdometers

またアメリカでは毎日150万回以上のワクチン接種が行われて、そのペースは早くなっています。アメリカの人口は3億人いますが、あと100日もすれば(5-6月頃にもなれば)かなりの人がワクチンの接種を終えているはずです。

4-5月のインフレ率の急上昇

コロナも収束に向かって消費も少しずつ戻ってくるなら、この時期のインフレ率は前年比3%を超えると思います。

1年前を思い返してみると2020年4-5月はアメリカはコロナの影響で経済が止まってボロボロの状態でした。一方で、今年の2021年4-5月はコロナ収束が見え始めて、人々は消費も戻り始めるはずなので、前年のボロボロな状態からの反動でインフレ率の数字がかなり高くなると思われます。

試しに毎月0.1%(年間1.2%)のペースでインフレが進んだ場合と、毎月0.2%(年間2.4%)のペースでインフレが進んだ場合で今後のインフレ率を計算してみましたが、これら控えめの設定でもインフレ率は前年比3%前後になることがわかります。

2%前後で安定したインフレ率を目指しているアメリカにとっては、3%のインフレは近年になく高い数字です。

インフレ率の数字がもっとも高くなりやすいのは2021年4-5月ですが、このデータは1ヶ月の集計期間を経て5-6月に公表されます。

5-6月にこのインフレ率の数字を見た投資家の中には「このままインフレ率が上昇するなら、原因は金融緩和や景気刺激策をやりすぎたからだ」という、景気対策を続けることに否定的な意見が出てくるはずです。

そうなると株価を支えていた金融緩和や景気刺激策はいつまでも続けられないことを再確認して、5-6月は株が下落しやすくなると思います。

5月から6月に株価が下落しても一時的と考える理由


5-6月は株が下落しやすくなると思っていますが、一時的に下落したとしても5-6月が米国株のピークになる気はあまりしません。理由は2つあります。

  • FRBはインフレ率が2%を一時的に超えても金融緩和をすると既に宣言しているので、金融緩和はしばらく続く。
  • 今の米国株はバブルの兆候が見られるので、株にとって悪いニュースでも上昇を続ける可能性がある(※そもそも5-6月の一時的な株価下落すら起こらない)。

投資家の中には2021年4-5月のインフレ率の上昇で金融緩和の終わりを意識し始めるかも知れませんが、実際にはまだ金融緩和はしばらく続きます。

FRBはこうなることを見越してインフレ率が2%を超えて上昇しても、失業者が十分減るまで金融緩和を続けると宣言しているからです。

>>FRB、2%超のインフレ容認 新戦略公表 最大雇用に重点(ロイター,2020年8月27日)

また今の米国株はバブルのような兆候が見られるので、楽観的な株式投資家はインフレ率上昇の悪い知らせを無視して、株を買い続ける続ける可能性もあります。

少し前の大統領選の前にはバイデン氏が当選すれば、法人税引き上げなど株価にはマイナスだと言われていたのに、当選した後はこの悪材料を無視して上昇しました。今度は「金融緩和が終わるということは、アメリカの景気はそれだけ力強くなったことを意味する」とプラスにとらえて、株価は上昇を続けるかも知れません。

結局、今の米国株が確実に下落に転じるのはFRBの金利引き上げが何度も何度も進んだときで、それはまだ少なくとも1年以上先な気がしています。


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