米中貿易協議の下落相場を利用した購入銘柄は
今週市場は米中貿易協議の影響を受けて続落する展開が続いていましたが、ワシントンに訪問する中国の貿易代表団は依然として合意の意志があるとトランプ政権が発言したことで、5月8日のNY市場は落ち着きを取り戻しています。
そんな中、CNBCが興味深い記事を上げています。この米中貿易で荒れた相場を利用して、テクノロジー株に投資をするなら、フェイスブック・ネットフリックス・マイクロソフトがオススメだという記事です。
Here are two tech stocks to invest in to avoid US-China trade exposure: Top tech analyst
私は今回の米中貿易では、静観かもしくは一部の保有株売却をするスタンスですが、こうした下落時で攻めている人の投資を記録しておいて、後々に結果を振り返るのは大変いい勉強になるので、記事として残して置きたいと思います。
中国の売上構成比率が低いフェイスブックとネットフリックス
RBC Capital MarketsでテクノロジーアナリストのMahaney氏によると、その理由は単純で、フェイスブックとネットフリックスに関しては中国の売上比率が極めて低く1-2%程度しかないからだそうです。
この記事の表現だと、「米中貿易協議がまとまらなかった場合でも、フェイスブックとネットフリックスの売上が1-2%しか影響を受けない」とミスリードしてしまいそうですが、そうではありません。
米中貿易はマクロな経済に影響を及ぼす出来事、簡単に言えば今後の景気を左右するので、不況になった場合には中国の売上だけでなくアメリカ国内の売上減少も発生し、フェイスブックもネットフリックスももちろん影響を受けます。
しかし、非常にシンプルでわかりやすい選択方法です。
中国の売上構成比率が低いフェイスブックとネットフリックス
一方で、Bokeh Capital PartnersのKim Forrest氏は、マイクロソフトを推奨銘柄にあげています。その理由を次のように話しています。
It’s more focused on services now rather than hardware (Forrest氏)
マイクロソフトはハードウェアよりもサービスに注力している。
たったこれだけしか記事には説明がなく、かなり言葉足らずな感じは否めないです。正直Forrest氏の真意はわからないです。
ただ、Forrest氏と注目している理由が異なりますが、私もマイクロソフトとAmazonは米中貿易で注目している銘柄ではあります。
マイクロソフトもAmazonもクラウドコンピューティング事業で勢いがある企業ですが、このクラウドサービスは中国当局の規制を受けて中国へは進出してないはずです。トランプ大統領は、米中貿易交渉の中でクラウドコンピューティング事業の市場開放を中国に求めており、実現すれば両社にとっての大きなビジネスチャンスが開けることになります。
しかし、それ以上に大きな中国の補助金という争点があるので、クラウドコンピューティング事業の市場開放まで合意が形成できるかは現時点では全く不明です。
貿易交渉の争点の詳細について、こちら記事をご覧ください。
トランプ追加関税ツイート背景と、米中貿易協議の争点。