月が変わって2月に入り、前の月の経済指標が次々と入ってくるようになりました。
経済指標は言ってみれば、体温計のようなものです。
景気(経済の体温)が上がっているのか、下がっているのかを定期的にチェックしてあげないと、投資する側もちゃんとした行動ができなくなってしまうので、決算と違って面白みは全くないですが、淡々と確認していきたいと思います。
さて、この記事では先日発表された、米製造業の幹部が感じている景気アンケート(ISM製造業指数)を見ていきます。
この記事のポイント
- ISM製造業指数の結果が50を超えれば、前月より景気拡大を意味する。2020年1月の結果は6ヶ月ぶりに50を超えだった。
- 1月の製造業の景況アンケートに新型コロナウイルスの影響はほとんど見られなかった。(アンケートのタイミングの問題かも知れない。)
- 集計したISMによれば、2月の結果には新型コロナウイルスの影響が出る恐れがあると警戒している。
ISM製造業指数とは
ISM製造業指標は、米国の製造業の仕入担当の幹部に「前月と比べて景気はいかがですか」と景況感をアンケート集計したものです。集計後の値が、50を超えれば前月よりも好景気、50を下回れば前月から景気悪化を意味します。
ISM Report On Business(公式発表ページ)
あらゆる経済指標の中でも、毎月もっとも最初に発表されるので、前月の景気はどうだったかを知る景気のバロメータとして注目をされています。
また、ISM製造業の結果は、米国株と似た動きをすることも知られています。
米国製造業は6ヶ月ぶりの景気拡大
2020年1月のISM製造業指数の結果はよかったです。
- 予想:48.5
- 結果:50.9(前月結果の47.2も上回る)
実に6ヶ月ぶりに、50を超える結果で米製造業の景気悪化に一旦ブレーキがかかりました。
2019年12月に末米中の貿易協議が第一弾が合意に達して、米国の製造業が感じている景気は一旦底を打ったようです。
新型コロナウイルスの影響は2月の結果に影響される恐れあり
今回のISMの結果レポートを見ていると、新型コロナウイルスへの言及が何もありませんでした。アンケート調査を実施した時期の影響もあるのかもしれません。
ただ、調査を実施したISMによれば、次回2月の結果には新型コロナウイルスの影響が出る恐れがあると警戒しているようです。
久々の米国製造業に良い話がでましたが、これが続くか&ウイルスの影響はどこまで数字に現れるかを翌月以降、確認したいと思います。