「おすすめな株を教えて」という質問をよく受けます。
私は短期の投資は苦手なので長期投資に向いた銘柄したお応えできないですが、この記事では初心者に向けてオススメな銘柄と投資スタイルをこの記事で紹介します。
この記事のポイント
- 株の初心者におすすめな投資スタイルと具体的な銘柄を紹介。
- 2つの方法に共通しているのは、分散投資。数多くの銘柄を保有すれば、年率7%前後のリターンを目指せる。
- おすすめな銘柄や投資スタイルを教えてもらったら、実際に真似して投資して見ることが上達への近道。
- ただし、真似するだけでは不十分。おすすめな銘柄以外も、自分でいいと思った投資を少額試して経験と失敗を積んで、なぜおすすめな銘柄が良い投資だといえるかを理解することが重要。
ちなみに、おすすめな銘柄だけでなく投資スタイルもあわせて紹介するのは、銘柄だけ知っても儲かりにくいからです。
例えば、フェイスブックはインターネット広告業界ではグーグルと2社で市場を支配するほど力を持っているので、私もオススメする銘柄です。
でも、2-3ヶ月の投資でサクッと儲けたいと考えて、フェイスブック株が買えるようになった2012年直後から数ヶ月間投資したとしたら、損をしていたはずです。フェイスブックは2012年から2013年8月までの1年間低迷を続けていたからです。
企業の強みは短期の投資ではなく長期の投資で報われるので、銘柄と長期投資のスタイルは切っても切り離せない関係にあります。
初心者向けのオススメの投資方法
これから本格的に投資を始める初心者には、以下の投資方法をオススメしています。
- 1つ目は、既に自分が知っている企業の株を幅広く、定期的に買い、基本的に売らない長期投資。
- 2つ目は、1つ買うだけで世界中やアメリカ全体の株に投資できるインデックスを定期的に買い、基本的に売らない長期投資。
この方法をおすすめする理由は、シンプルな方法なのに平均して7%前後のリターンが得られるからです。この100年間の株の儲けは平均して1年間で7%前後なのですが、それと同じくらいは、これらの方法で得られます。
2つの方法に共通する特徴は「多くの企業の株を保有する点」と「定期的に積み立て投資をする点」です。
多くの企業の株を持てば、その中のいくつかが大赤字を出したり倒産したとして、たいした影響を受けなくなります。あらゆる株が値下がりする不況では一時的に大きく損をすることもありますが、安値で追加投資できるチャンスだと割り切りましょう。
また、私も含め普通の人は投資資金をいきなり数百万用意することができないので、毎月数万円ずつ購入する積立投資で、無理なく継続する長期のスタイルがおすすめです。
具体的に投資資金にいくら必要かを知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
【初心者向け】投資をはじめるには、いくらの資金が必要か
投資をはじめるにはいくらの資金が必要でしょうか。株は1万円からでも買えますが、問題は投資資金が少なすぎると、まとまった資産を築けないことです。自分の目標資産額に達成するためには、毎月いくらを何年投資すればいいか調べる方法を解説します。
【方法1】:よく知っている銘柄を幅広く買う
1つ目のオススメな投資方法は、よく知っている企業を幅広く定期的に買うことです。私もアメリカ株を始めた2013年から2014年頃まで実践していた方法です。
そのときに買った銘柄は、こちらです。
- コカコーラ(シンボル:KO)
- マクドナルド(シンボル:MCD)
- P&G(シンボル:PG)
- ジョンソン&ジョンソン(シンボル:JNJ)
- 3M(シンボル:MMM)
- アマゾン(シンボル:AMZN)
- スターバックス(シンボル:SBUX)
- ビザ(シンボル:V)
- マスターカード(シンボル:MA)
- グーグル(シンボル:GOOGL)
- アマゾン(シンボル:AMZN)
- フェイスブック(シンボル:FB)
- アップル(シンボル:AAPL)
投資をしたことがない人でも、よく知っている企業ばかりです。このような企業を10社以上持てば、ダウやS&P500と言った株式指数のリターンとかなり近い成績を出せます。
「自分が知っている企業の株を買うだけでうまくいくの?」と思われるかも知れません。実はこの方法には種も仕掛けもあります。
アメリカから見て地球の反対側にいる日本の一般人にまで知れ渡っている企業は、各業界の世界のトップクラスの企業が多いです。日本で言うトヨタのような世界展開する企業を次々買う作戦だというと理解が早いかも知れません。
世界的な企業を選別する方法が、「一般人でも知っている企業」だというのがこの方法のカラクリです。実際に、これらの企業の売上と利益を確認すると、だいたい毎年右肩上がりに伸びています。
ただし、実際に株を買う前には、売上と利益がちゃんと毎年増えていることを確認してから買いましょう。これは株で投資するときの、基本動作になります。
この投資方法は日本株でも使えますが、アメリカや世界の株まで広げたほうが世界的な企業が多くなるので、投資のリターンが高い気がします。
上記以外にも、マイクロソフト(シンボル:MSFT)などまだまだ有名な企業がありますので、探してみて下さい。
【方法2】:株式市場の平均に連動するインデックスを買う
2つ目の方法は、1つ買うだけで世界中の株や、数百の米国企業を一気に買えるインデックスと呼ばれる商品に、定期的に追加投資をすることです。
具体的にはオススメな銘柄は以下2つです。
- アメリカ株全体に投資できるバンガード・トータル・ストック・マーケットETF(シンボル:VTI)
- 世界の株全体に投資できるバンガード・トータル・ワールド・ストックETF(シンボル:VT)
VTI(バンガード・トータル・ストック・マーケットETF)という商品は、1つ買うだけで米国株全体に投資できます。
こちらはVTIの価格の推移ですが、過去10年間で毎年平均+13.3%とかなり好調でした。
この銘柄の株価が上がる仕組みはとてもシンプルです。アメリカが経済が毎年少しずつ拡大するなら、アメリカ企業の株価も少しずつ右肩上がりにあがるというものです。
一方で、VT(バンガード・トータル・ワールド・ストック ETF)という商品は、世界の株全体に投資できるものです。先程のVTIの世界版です。過去10年間のリターンは+8.8%でした。
ちなみに、VTIもVTもネット証券会社ならどこでも買うことができます。マネックス証券でも、SBI証券でも、楽天証券でも、どこでも購入できる有名な投資先です。
ちなみに日本株で同じことをしたいなら、日本の株価指数に連動する商品(例えば、東証株価指数に連動するiシェアーズ・コア TOPIX ETF(シンボル:1475))でも良いと思います。
ですが、日本の場合は人口減少期に既に入っていて、これから先も長期的に経済が毎年拡大していけるか、私は少し不安に感じています。詳しくは以下の記事に書きましたが、日本株も悪くないものの、世界やアメリカのほうが安全な投資先だと思っています。
なぜ米国株で投資をするのか。日本株ではダメなのか?
なぜ米国株に投資するのですか?日本株ではダメですか?という質問に答えます。長期的に良い条件が整っていることが米国企業に投資する理由です。アメリカは人口が今後も増加するだけでなく、世界進出もうまく言っていて、株主への利益還元も充実しているからです。
おすすめな銘柄を聞いた後にやること
投資の初心者は株の長年の平均リターンの7%を目指そう、そのためにたくさんの銘柄を保有したり、インデックスを買って分散投資をしましょうという話をしてきました。
これは多くの投資家も実践してきた方法ですし、実際に私も取り組んだ投資方法です。
スポーツでも音楽でも上達するためには、真似をしたほうが良いとよく言われます。ぜひ、これらの方法を真似してやってみて下さい。
もう一つだけ重要なアドバイス
さて、まあここまでは他のサイトでも言っていることです。ここからは、私が個人的に重要だと思っていることを最後に付け足します。
私の経験からすると、オススメな銘柄を実際に買ってみたり、投資方法を真似するだけでは不十分です。たとえオススメされてなくても自分が良いと思った銘柄や、投資方法も少額だけ試してみて、初期のうちからたくさん経験と失敗を積むといいと思います。
理由は簡単で、失敗しないとオススメされた方法がなぜ良いのかが理解できないからです。
私の場合は、なんで7%の投資のリターンで十分と言えるのかが全く理解できませんでした。「もっとうまくやれば、1年間で20-30%どころか、運が良ければ1年で資産を倍にすることだって、できるんじゃないか」と思ったものでした。
試しに小さい金額だけでやったハイリスク・ハイリターンな投資で失敗してはじめて、何十年も安定して平均7%のリターンが出せるなら低いリターンではないことを理解できました。
もしも、1億の資産を築き上げてから初めての失敗をしてしまったら、大きなダメージになってしまいます。失敗の経験は初期に積んだほうがいいのです。
最初の段階で失敗しても痛くない程度の小さな金額でたくさん失敗の経験を積んで理解を深めたほうが、ノウハウを真似するだけの投資法を身につけることよりも、ずっと役立つと個人的には思っています。