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日本化が進むドイツ、景気後退までのカウントダウン。

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アメリカ株をやっていて面白いなと思うのは、アメリカはあらゆる国に影響を与えるし、影響も受けるということです。だから必然的に、世界の経済に目が行って、視野が広くなります。

今は世界の経済でちょっと注目が集まっているのは、ドイツです。ドイツは2019年7-9月期にも景気後退入りしたのではないかと言われています。ただし、話の話題は景気後退入りするかどうかではなく、景気後退入りした場合にどう対処するかに既に移っています。

そして、その対応策には主体性というか危機感がない印象で、このままでは初動が遅れる恐れもあります。

今の状況はこんな展開に感じになっています。

  • ドイツは1週間後の11/14(木)にGDPを発表。前期比マイナス成長になれば、景気後退入り。
  • 世界の景気を監視しているIMFは「ドイツは景気後退に備えて準備せよ」と警告。
  • ただ、ドイツ財務省は「深刻な事態にはならないよ」と大規模な政策には消極的。
  • そんな中、ヨーロッパ中央銀行ECBのホルツマン氏は「金融政策だけでは既に限界。各国の財政で対応してくれないと困る」と発言

おそらく景気後退入りしているドイツの景気後退が、どの程度周りの国に影響を与えるかが気になります。ドイツ国内にどどまるのか、ヨーロッパ全域にひろがるのか、それともアメリカにも普及するのか。もしもアメリカにも影響する可能性ならば、ここでドイツが初動でもたつくと被害が拡大します。

ドイツの景気不振の原因は低迷する貿易

ここまで読んだ人の中には、そもそもドイツはそんなに景気が悪くなったんだと思わるかも知れません。

ドイツの景気の不振の原因は、貿易の低迷です。特に中国での自動車販売が不振で、工業国のドイツの景気は急速に悪化してます。

詳細は、こちらの2019年GDPマイナス成長に陥った国の共通点の記事で解説しています。

以下は、ドイツとヨーロッパ全体の製造業の景気指数ですが、企業の役員が感じている景気は右肩下がりに推移しています。

そして景気の感じ方だけでなく、実際にドイツのGDPも急速に悪化していました。

ドイツが第二の日本になる恐れ

11月14日(木)に発表されるドイツのGDP成長率はマイナス0.1%になると予想されていて、景気後退入りすると市場は見ています。

こうした状況をみて、世界の景気を監視しているIMFはドイツに「最悪の事態に備えよ」と警告をしたのでした。その後のドイツ財務省やECBの発言は冒頭で述べたとおりです。

最悪の事態に備えを、IMFが欧州に警告-ドイツは危機説を一蹴(ブルームバーグ)

ECBのホルツマン氏:金融政策は限界、一段の利下げに好影響ない(ブルームバーグ)

そしてさらっと重要なことをECBのホルツマン氏は言っているのですが、既にECBは自分たちがやっている金融政策だけではどうにも効果がないことを認めています。日本と限りなく、似た状況になりつつあります。

日本は大規模な景気刺激策をしないで(それどころか消費税も増税して)景気の停滞が長引きました。ここでドイツ財務省が、日本のように国の赤字を気にして、景気刺激策を打たないと、まさに第2の日本ができあがります。

たしかに、ドイツ財務省の言うように、大きな行動をしなくても今回の景気後退は自然と切り抜けられる程度のものなのかも知れません。ただ、そうでなかった場合に、今のドイツの取ろうとしてる行動は長い停滞を招く恐れがあるなと思っています。


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