米薬局チェーンのウォルグリーンは、Googleの親会社のAlphabetのドローンの自動配送サービスWingを使った、商品を配達するテストを10月から実施すると発表しました。
実証実験が行われるのはアメリカのバージニア州クリスチャンズバーグで、この地域の人々はWingアプリを使って、ウォルグリーンの食品、飲料、市販薬や家庭用品を注文することができます。薬は市販のものだけで、処方箋が必要なものは配送できないようです。
注文した商品は、Alphabetの自動運転ドローンWingで受け取ることができます。
また、同じく9月18日、WingのCEOは配送サービスのFedExとも別プロジェクトで提携をしたと発表しています。
選ばれたのはAlphabetのドローン自動配送サービスWing
AlphabetのWingは既にオーストラリアでは、限られた地域ではあるものの、テストではなく一般向けにサービス展開が始まっています。
Wingはドローン規制の厳しいアメリカではなく、オーストラリアなど他国で技術を磨いて商用展開できるまでに発展し、ようやく2019年4月に自立型運転できるドローンとしてアメリカ国内で初めて認められていました。
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アマゾンと対決姿勢を見せるFedExとウォルグリーン
面白いなと思うのは、ウォルグリーンやFedExがGoogle(Alphabet)のドローンと提携をしたことです。
これだけだとピンとこないかもしれませんが、ウォルグリーンとFedExがバチバチに意識しているのは同じくドローン配送を米国で計画しているアマゾンの存在です。
アマゾンは数ヶ月以内にも米国でドローン自動配送のAmazon Prime Airを取り組みたいと意欲的な姿勢を見せています。
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そして、このアマゾンと激しく対決しているのがFedExとウォルグリーンです。FedExはアマゾンが配送技術を磨くことで、自分たちの配送ビジネスが脅かされると危機感を持っています。また、ウォルグリーンもアマゾンが医薬品の販売を初めてから、強い対抗意識を出しています。
この配送自動化でFedExとウォルグリーンが、アマゾンに対決するのはドローン配送が初めてではありません。アマゾンが進める配達ロボットに対して、ウォールグリーンも参加するFedEx陣営も配達ロボットをテストして対決姿勢を鮮明にしていました。
今アメリカで配達ロボットが熱い。アマゾンを追いかけるフェデックス陣営
こうした明確な対決姿勢は見ていて面白いだけでなく、アマゾン・FedEx・ウォールグリーンなどの当事者同士にとっても、切磋琢磨できる企業がいることで新サービスの取り組みが活性化している印象があります。日本の企業には見られていない良い相乗効果だと思います。
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【米国株】Google株の銘柄分析【最新のIT技術をリードするアルファベット】
Googleを知らない人はいないと思います。しかし、Googleが今何に取り組んでいるかの動向を把握できている人はそう多くないはずです。「Googleのビジネス動向」と「近年の株価と業積の変化」の両面を見つつ、Googleと親会社アルファベットの今を追いかけます。