本日8月19日、ファーウェイとの取引できるようにしていた取引禁止の猶予期間の期限が切れます。
事前の報道では90日間の再延長があり得ると報じられていましたが、猶予期限が切れる前日の18日にトランプ大統領は「安全保障上の理由から、ファーウェイとの一切の取引を望まない」と発言し、再び中国との対立を深めそうな様相を呈しています。
最終的な判断は19日に下されるとのことですが、暗雲が立ち込めています。
投資家として気になるのは、中国とアメリカの対立は激化するのか、その結果として中国とアメリカの景気後退期が早まるのかどうかです。激化して景気後退が早まるような展開があるのであれば、株の売却ペースなどを再考する必要が出てくるかも知れません。
現時点ではそれほど差し迫った状況ではありませんが、引き続き状況を監視する姿勢を保っておこうと思います。
ファーウェイとの取引禁止の猶予ができた経緯
さて、上のファーウェイをニュースを聞いた時に、「そもそもアメリカ企業はファーウェイとは取引禁止しているのは、知っていたけど、猶予期間なんてあったっけ?」と思った人は結構多いと思います。
アメリカ政府のファーウェイを巡る動きは目まぐるしいので、一旦ここで整理したいと思います。
アメリカ政府が、ファーウェイとの取引を厳しく規制し始めたのは2019年5月下旬です。アメリカ政府の制限を受けて、5月19日から有名なアメリカ企業が次々とファーウェイとの取引を制限すると立て続けに発表していました。
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その中で、ひときわ注目を浴びたのはグーグルのファーウェイとの取引禁止です。ファーウェイは世界的なスマートフォンメーカーでグーグルがファーウェイとの取引を禁止すると、世界中のファーウェイのスマホをもつユーザでセキュリティの更新が行われないなど重大な影響が懸念されていました。
そこで、グーグルのスマホアプリなどの一部の製品を対象に、5月20日から90日間ファーウェイとの取引禁止を猶予する決定が下されました。
グーグル、ファーウェイとの取引を期間限定で継続へ–米政府の猶予措置を受け(CNET)
この猶予期間が切れるのは8月19日です。
トランプ大統領は「安全保障上の理由からファーウェイとの一切の取引を望まない」としながらも、「決断は明日(8/19)下す」と発言しています。