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アドバイザーの反対を押し切ったトランプ大統領。関税引き上げツイートの舞台裏。

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先日、9月1日からの3000億ドルの輸入品への10%関税を課すとトランプ大統領がツイートで発表しました。

貿易戦争が再過熱する気配を見せているアメリカですが、関税引き上げの舞台裏を取り上げたウォール・ストリート・ジャーナル記事が出ています。大変興味深い内容でした。

Trump Ordered New Chinese Tariffs Over Objections of Advisers (WSJ)

ほぼ全アドバイザーが反対した中国へ追加関税発動

詳細は上記はWSJの記事におまかせしますが、追加関税発動のツイートまでの経緯をまとめると以下のようです。

  • 7月30-31日に上海で行われた米中貿易協議は、アメリカ側が意図したほどの成果は得られなかった。
  • 特にトランプ大統領はオハイヨ州での集会を前に、アメリカの農産物購入の拡大する中国の確約が欲しかった。しかし、それは叶わなかった。
  • 上海での中国との交渉にあたったライトハイザー通商代表と財務省長官ムニューシンからの報告を受けた、トランプ大統領は「関税」と発言。中国への関税引き上げを指示した。
  • その場にいたアドバイザーは、タカ派のチャイナ・アドバイザーのピーター・ナバーロ氏を除いて、全員が関税引き上げを反対。協議は2時間に及んだ。
  • アドバイザー達の反対の理由は、米国経済への影響と中国へ交渉材料を与えてしまうことへの懸念。今後、中国がわざと態度を硬化させてて譲歩するたびに関税引き下げを要求してくると、交渉カードとしての関税の効果が薄れるため。
  • 最終的には、アドバイザー達がしぶしぶトランプ大統領の決断に従い、ツイートの原案を作成した。

大統領の発言力の強さ

このような舞台裏を見て感じるのは、大統領の意見の強さです。米中だけでなく、世界の経済まで影響しかねない関税引き上げの決断が、大統領の発言一つで大きく左右されていることを、再認識するニュースでした。

また、関税引き上げほどの世界へのインパクトは無いにしても、1ヶ月程だけでも社会や特定の業界の動きを大統領の発言一つで方向性が変わった出来事は数多くあります。

上記3つに関しては、経済の発展にブレーキをかけかねないものです。これからの大統領の決断で、今度それぞれがどのような展開を迎えるのか注目です。


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