特に書くこともなかったのでしばらく話題にしてこなかったのですが、ビットコインがするすると上昇しているようです。
あまりにビットコインの話題にしないと、最近の出来事に疎くなってしまうので、ビットコインの現状をおさらいしておきたいと思います。
この記事のポイント
- ビットコインは22年11月の底値から約3倍に上昇した。
- 2023年は念願のETFが認められて大口投資家の資金が入りやすい上に、半減期という過去に価格の上昇を招いているイベントが控えている。
- おそらくビットコインの価格のピークは2025年になるはずなので、引き続くゆっくりと眺める投資を続ける。
2024年の上昇要因
この1年ほどビットコインの調子が良いようです。2022年11月につけた底値から反発が続いており、米ドル評価で11月から約3倍になるまで価格が上昇しています。
私は投資している先の少なくない割合をビットコインが占めているので、この上昇はとてもありがたいです。
2023年も調子は良かったですが、まだいくらか伸びる余地もあるだろうと思っています。
2024年のビットコインの価格を押し上げる要因は(1)ビットコインETFと(2)半減期です。
ビットコインETFとビットコインの価格について
1月に承認されたビットコインETFは影響がどの程度なのかはイマイチ掴みきれていないのですが、今のところ良い影響があるように見えます。
次のグラフはビットコインETFが保有するビットコインの純増加(緑線)とビットコインの価格を示したものですが、どちらも上向いています。
今のところ、投資家の資金ETFに流れ込んでビットコインが買われて、価格が上がっているように見えます。
2024年の半減期
また、2024年4月はビットコインの半減期が予定されている年でもあります。
半減期とは、ビットコインの新規発行量が半分になる4年に一度のイベントです。名前はどうでもいいのですが、新規発行が減って供給が減れば価格が上がりやすくなるので、半減期後の1年ほどは毎回ビットコインの価格上昇が起こりやすくなっています。
上の図は過去3回の半減期前後のビットコインの価格(1回目:青、2回目:赤、3回目:黄)を示していますが、半減期(Halving)の後に大きな価格上昇が見られます。
さいごに
さて、なんだか景気のいい話をしてきましたが、耳の痛い話も同時にしておこうと思います。
まず1つ目は、半減期前とはいえ景気が悪化すれば当然ビットコインは大幅に下落します。それが実際に起こったのは2020年2月から3月のコロナの時期で、このときには価格が半分になりました。
そして、次に同じような市場の混乱が起こったときには、コロナの頃よりも大きくビットコインは売られると思います。
流動性危機(ドル不足)が起こった場合に、ビットコインETFを通じてビットコインを保有している投資家は、ドルを確保するために(1)ビットコインETF、(2)米国株、(3)米国債どれを売るかという選択肢を並べますが、ビットコインは真っ先に売る対象になり得るからです。
というわけで、2024年4月の半減期から1年程度は価格の上昇が期待できるせっかくのゴールデンタイムなのに、世界で(特にアメリカで)景気悪化があればビットコインの価格は大きく下がりうることも覚悟しておかないといけません。
また、比較的短い期間の話にはなりますが、最近のビットコインの調子が良いと言っても、おそらく4月の半減期を前に最高値を超えることはないと思います。
実際に過去の3回の半減期を調べてみると、半減期の直前に最高値を更新したことはありません。
このジンクスがあるなら、4月までに最高値の69,044ドルを超えることはないです。ビットコインの価格上昇はとても時間がかかるイベントなので、流行る気持ちを抑えて気長に相場を眺めていようと思います。
ビットコインの半減期と同様に、価格のピークは4年に1度訪れます。例年通りなら2025年になるはずです。