2024年の米国株市場が初日を迎えました。
どうもアップルがiPhoneの売上で苦戦するのではないかとか、長期金利が上昇したとか、その他もろもろの理由でこの日の米国株はナスダックを中心に売られました。
とは言え、まだ1日の市場が終わったばかりです。もしも気にするなら、最初の1週間で悪かったとわかってからで良いです。
年始の1週間でS&500が不調だと、流石に1月もその影響を引きずる可能性が高いです。
この記事のポイント
- 年始の5営業日と1月のリターンは相関している。
- 過去10年間のS&P500の5営業日と1月の成績でグラフを書くと、きれいに右肩上がりのトレンドラインがかける。
最初の5営業日と1月のリターンは相関する
しばしば聞かれることですが、年明けの5日の成績は1月のリターンに大きな影響を及ぼします。
「最初5営業日」となれば1月の4分の1を占めるので「そりゃそうでしょう」という気もしますが、せっかく調べたのでデータを見てみましょう。
次の表はS&P500の各年の最初5営業日と、その年の1月のS&P500の上昇率を10年間調べたものです。
S&P500の上昇率 | 年始5日営業日 | 1月 |
---|---|---|
2023年 | +1.4% | +6.2% |
2022年 | -1.9% | -5.3% |
2021年 | +1.8% | -1.1% |
2020年 | +0.7% | -0.2% |
2019年 | +2.7% | +7.9% |
2018年 | +2.8% | +5.6% |
2017年 | +1.3% | +1.8% |
2016年 | -6.0% | -5.1% |
2015年 | +0.2% | -3.1% |
2014年 | -0.6% | -3.6% |
上の表だけでも、最初5日でS&P500が好調なら1月も好調になることが何となくわかると思いますが、グラフにするとそこそこきれいな右肩上がりの傾向があることを確認できます。
ただ、2016年のデータは少し外れ値のように見えます。この1年分のデータだけを除くと、もっとはっきりした傾向が見られるようになります。
こうしてみると、最初5日間の調子がかなり1月の成績に直結しそうです。
さいごに
私は2024年の米国株は前半はそれほど悲観していませんが、さすがに最初の5日間が悪かったら少なくとも1月のS&P500はあまり良くないのだろうと思います。
この1週間で大きなイベントは今週金曜日に予定されている雇用統計です。結果によっては長期金利の上昇を招いて株価を引き下げる恐れがあるので、当然のように注目されるはずです。
加えて、2023年に投資家から人気を集めた大手ハイテク企業たちは本当に株価の上昇に見合った業績を残せているのかは、今月から始まる決算シーズンで確認すべき点になるだろうと思います。