先週、先々週と2週連続で週のはじめに、米国株のチャートを確認しています。
珍しくチャートについて書いているのは下落の気配を感じるからなのですが、悪い形はまだ改善されていないように見えます。
この記事のポイント
- 悪いチャートで有名なヘッドアンドショルダー(三尊天井)が米国株に見られる。
- S&P500とナスダック総合指数は売りシグナルが出るかどうかの瀬戸際だが、投資家の資金の逃げ足が早い小型株ラッセル2000はすでに売りシグナルが出ている。
- VVIX/VIXという指標も株価の下落トレンドにつながりそうな気配を見せている。
米国株のチャートは良い形ではない
冒頭にもお話をしましたが、最近の米国株はあまり良くない形をしています。
チャート分析で特別な知識がない私のような人間でも知っている「悪いチャート」の代表例にヘッドアンドショルダー(三尊天井)というものがあります。
最近のS&P500のチャートを見ていると、まもなくこの形になりそうな気配があります。
まだ売りシグナルとなるような株価の下抜けは見られないものの、今週復調できるか重要な時期になっています。
そして、ナスダック総合指数も同じような展開になっています。
一方で、相場が崩れる際にはいち早く資金が逃げる小型株はすでに売りシグナルがでています。
というわけで、小型株にS&P500やナスダックが追従するようなら、まだ下げが続くかもしれません。
恐怖指数について
普段あまりチャートを気にしない私なのですが、気になっているのは以下のVVIX/VIX(恐怖指数変動率÷恐怖指数)という指標です。
このグラフが下がっている間は米国株が調子を落とす傾向があり、7月後半以降に再びこのグラフが下がってきているように見えるのです。
過去にこのグラフが大きく下がったときには、2020年にコロナショックによる株価の下落(S&P500は30%下落)、また2022年の金融引き締めによる株価下落(S&P500は25%下落)がありました。
これからVVIX/VIX(恐怖指数変動率÷恐怖指数)が低下する要因としては、アメリカの景気後退が考えられます。
経済指標をみるかぎりはアメリカの景気はまだ強いように見えるのですが、経済指標は過去のデータなので悪い経済指標が出る前に株価が反応することは十分考えられます。
チャートを眺めるのは不得意分野なのですが、しばらくは市場の動きも警戒していきたいと思います。