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2023年の米国株もFRBの金融政策で動いている

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2023年の米国株指数S&P500ですが、やはり今年も株価の行方はFRBが握っているようです。

2022年はFRBの資産額(を少し修正したもの)が、株価を左右していましたが、今年も同じ傾向が見られます。

そしてこの傾向が続くということは、量的引き締めなどの金融引き締めがまだ続くなら、株価はまだ下落する圧力がかかっていると言えそうです。

この記事のポイント

  • 2023年のS&P500もFRBの資産額と連動する動きが見られる。
  • FRBの資産額が大きくなれば株価が上がり、資産額が減れば株価も下がる。
  • 量的引き締めがまだ暫く続くことを考えるとFRB資産額は減る傾向にあると思う。これは株価に下落圧力がかかる

FRB資産額と株価

今か4ヶ月ほど前に、2022年に米国株S&P500の株価を動かしていたものについて以下の記事を書きました。

>>FRB資産と連動して下落した2022年

FRBの資産額(正確には政府預金口座とリバースレポの2つを除いたもの)が、S&P500の価格と似た動きをしているといういう内容でした。

この記事を書いてから既に4ヶ月経ちましたが、2023年に入ってもまだまだS&P500はFRB資産額に連動して動いているようです。


出典:FRED

つまり、今もなおS&P500の行方はFRBが握っていると言えそうです。

FRB資産額は低下へ

FRBの資産額が今もS&P500の価格の鍵を握っているなら、FRBの資産額の傾向がつかめれば、今後の株価の動きも推測できるかもしれません。

現時点での私の考えでは、FRBの資産額はこれから数ヶ月で基本的には緩やかに減るだろうと思っています。理由は単純で、量的引き締めと呼ばれる政策が続くからです。

量的引き締めでは、FRBが保有する国債やMBS(不動産担保証券)を毎月処分するので、何もなければFRBの資産は減るはずです。

例外は以下の2つです。

  • FRBが量的引き締めの終了させる。
  • FRBが(3月の銀行救済策などのような)支援策を打ち出す。

もしも、FRBがインフレよりも景気の悪化を心配して早々に量的引き締めを止めれば、この流れが変わるかもしれません。が、今のところ、そのような動きはFRBには見られません。

また、3月のような銀行不安が再燃して再びFRBが支援策を打ち出せば、FRBの資産額が増えて株価が上がる可能性もなくはありません。

少し前を思い返すと、2023年3月には銀行救済策を打ち出して、FRBの資産額も株価も上昇する時期がありました。

しかし、3月に打ち出した銀行救済策の利用のピークは既に超えたので、今はそれによる株価引き上げの効果はほとんどなくなったように見えます。

>>【詳細記事】3月後半の米国株の上昇要因とそれが長く続かない理由

もう一度何かの経済不安に襲われて、量的引き締め停止や新たな救済策を打ち出さない限りは、恐らくFRB資産額も株価も緩やかに減少するのではないかと思っています。


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