9月のFOMC(アメリカの金融政策を決める会議)が終わりました。
投資家にとっては嬉しくない厳しい金融政策が続きそうな展開で、FOMC後に株価は下がっています。
今回株が下がった理由はとてもシンプルです。投資家が考えていた政策金利の引き上げ(利上げ)よりも高い利上げ見通しが示されたからです。
そして、この記事の結論もまたシンプルです。米国株はまだまだ買いのタイミングは訪れていません。
この記事のポイント
- FOMCのメンバーは今後の金利見通しを発表した。それは投資家の予想を大きく超える内容だった。
- 政策金利が予想以上に引き上げられることになれば、景気や株価に悪影響がでる。
- 利上げが長く続くことが示されている間は、米国株はまだ軟調が続く。買いのタイミングはまだ来ていない。
市場予想を上回る利上げ見通し
今回のFOMC終了後に、FOMCに参加したメンバーが考える政策金利見通しが示されましたが、その内容は少しインパクトがあるものでした。
上のグラフからもわかるように、2022年の利上げ見通しはFOMCの見通しと市場の予想で違いはありませんでした。
一方で、注目なのは2023年の政策金利予想です。こちらは市場の予想を大きく上回る金利見通しがFOMCから示されました。
数日前の記事で市場の利上げ予想が最近上昇していることを取り上げたのですが、大きく引き上げられた市場予想も上回る利上げが必要とFOMCメンバーは考えていることがわかりました。
FRBには逆らわない
利上げはインフレを抑えるのには効果を発揮しますが、その反面、アメリカの景気や株価に暗い影を落とします。
今FRBが退治しようとしているインフレは住居費などの簡単には価格が下がらない項目であり、これらのインフレが収まるにはまだかなりの時間がかかると判断しているようです。
利上げをしてもインフレが簡単に収まりそうにない中で、先に音を上げそうに見えるのは株価です。
FRBがインフレを抑えて利下げに転じるまで私は米国株を買わないつもりですが、残念ながら今はまだ米国株は買いに行けるタイミングではなさそうです。