7月が終わったので、1ヶ月の主な動きを振り返っていきたいと思います。
7月にアメリカは2四半期連続で実質GDPがマイナスになりましたが、株式市場は元気で2020年4月以来の大きな上昇をしました。
この動きに対して、「株価には既に景気後退がかなり織り込まれている」と話しているアナリストの人を何人か見かけましたが、私はそれは違うと思っています。
- アメリカは1-3月に続き、4-6月も実質GDPがマイナス成長になり、テクニカルリセッション入りした。
- それでも株価は上昇した。月間で2020年4月以来の株価の伸びだった。
- 米国株上昇の理由は景気後退をすっかり折り込み終わったからではなく、長期金利が下がったため。株式市場はまだ楽観的なまま。
テクニカルリセッション入りしたアメリカ
7月で一番印象的だった出来事は、アメリカが2四半期連続で実質GDPがマイナス成長していたことがわかったことです。
2四半期連続でマイナス成長を記録した場合には、テクニカルなリセッション(景気後退)に入ったと言います。
FRBのパウエル議長やバイデン大統領も「これは正式な景気後退ではない」という旨の話をしていますが、今はそうだとしても、しだいに正式な景気後退へと突入すると思われます。
テクニカルリセッションが発生したのに、正式なリセッションにならなかったことは70年前に1度ありましたが、それほどレアなケースです。
米国株の上昇の背景
しかし、それでもこの1ヶ月で米国株は上昇しました。
先月のまとめの記事で、私は「これから米国株は下がるはず」と言っていたのに、これは少し想定外でした。
「株式市場は既に景気後退をかなり織り込んでいる」という声が専門家と呼ばれる人からも出ていますが、それは少し違うと思います。
景気後退を織り込んでいるのは債券市場で、株式市場はまだ楽観視しているように見えます。
債券市場はいち早く景気後退に反応して国債が買われ、長期金利は下がっています。下の図では、この1ヶ月の長期金利を表示していますが、この1ヶ月は低下傾向にあります。
2022年に入ってから長期金利の上昇の悪影響を受けて米国株は大きく下げていましたが、いよいよ長期金利が下がってきたので、株価が上がったのでしょう。
株式市場は楽観視
一方で、株式市場は全くまだ景気後退を織り込んでいません。
S&P500の一株利益はわずかにしか下方修正が入っていません。2023年で2%、2022年で1%程度しかまだ利益予想は下がっていません。
なので、この1ヶ月の株価上昇は悲観的な債券市場のおかげで長期金利が下がったことによるもので、決して株式市場が既に景気後退をかなり織り込み終わったから上昇したわけではないと思っています。
S&P500の一株利益予想が景気後退を織り込んで急低下するときには、株価が下がるのだろうと思います。
資産状況
最後に、2022年7月31日時点のポートフォリオを公開します。
資産額は$381,211(約5080万円)になっています。2022年になってからのリターンはドルベースでマイナス33%です。
この資産額には米国株の含み益20%分、暗号資産には含み益の55%は税金で取られるものとして除いてます。
税引前の資産額は$444,350(約5900万円)になっています。
2014年からの株資産推移
2014年の株資産の推移はこちらです。2018年9月以降は追加で入金していません。
上の図では直近のリターンが分かりにくいので、2020年以降のリターン(年初来リターン)の推移を拡大すると次のようになります。
上のグラフでは含み益にかかる税金をリターンから除外しているので、リターンは低めに算出されています。
資産構成
保有銘柄
このページの最後に、保有銘柄の一覧表を掲載します。
銘柄 | シンボル | 評価額(ドル) |
---|---|---|
ビットコイン | BTC | 207462 |
ノボノルディスク | NVO | 51293 |
米インターネット株ベア | WEBS | 47799 |
現金 | – | 37225 |
米テクノロジー株ベア | TECS | 16263 |
イーサリアム | ETH | 10320 |
マクドナルド | MCD | 4778 |
P&G | PG | 3189 |
コカ・コーラ | KO | 2966 |