6月が終わったので、この1ヶ月で見えてきたことをこの記事でまとめたいと思います。
最近までアメリカはまだ景気後退ではないと言ってきましたが、意見を変えました。
2022年7月1日時点での私の意見ですが、「アメリカの景気後退は既に始まっている可能性のほうが高い」「インフレのまもなくピークをつけても6月分の消費者物価は伸びるし、低下がはじまっても高止まりする」と思っています。
一言でまとめると、アメリカはすでにスタグフレーションに入ったかも知れないと思っています。
ただし、雇用はまだ強い上にFRBはまだ景気後退に入っていないと思っているので利上げはまだまだ続きます。
この状況では企業の利益は下がって株価が下がるはずなので、読みどおりなら米国株が下がることにかければ投資でリターンが出せると思います。
この記事のポイント
- 2022年にアメリカ個人消費は落ち込んでいる。2四半期連続の実質GDPがマイナス成長(景気後退)が見えてきた。
- 一方で、インフレ率はまだ高い。そして雇用もまだ強いのでFRBの利上げが続く。
- この環境では、企業の利益が下がって株価には悪影響。米国株は売りで良いと思っている。
景気の悪いアメリカ
アメリカの経済は良くないです。1-3月期に続いて、このままでは恐らく4-6月期も実質GDPはマイナス成長に沈むと思われます。
アトランタ連銀は既に公開された経済指標をもとにして、GDPNowというサイトで4-6月期の実質GDP成長率の予想値を出しています。この予想値が6月30日に初めてマイナスに転落しました。
GDPNowの予想通りに4-6月期で実質GDPがマイナス成長になるなら、1-3月期と合わせて2期連続でマイナスになります。
マイナス成長が2期連続すると一般的には(テクニカルな)景気後退と言われます。
アメリカが景気後退したかどうかの公式の判定は数年後にNBERという組織が決めるのですが、投資家としては7月28日に発表されるアメリカのGDPがマイナスなら「景気後退した」と考えていいと思います。
というよりも、既に景気後退の可能性がかなり高いと考えて、これからも株が一段と下がる準備をして問題ないと思います。
利上げはまだ続く
しかし、困ったことにFRBの利上げはまだ続きそうです。この記事を書いている時点で、インフレは高い状態が続いている上にFRBはまだ景気後退にはなっていないと考えているからです。
最新のクリーブランド連銀の消費者物価予想を見てみると6月は前年比+8.7%で、5月の+8.6%から更に上昇するようです。
既に銅などの景気に敏感な商品先物の価格は下がってきているのですが、消費者物価が高い状態が続いているので、インフレを抑えるための利上げもまだ続きそうです。
「景気後退なら利上げではなく、利下げが起こるのではないか」という投資家からの期待もあると思いますが、残念ながらトップのパウエル議長はアメリカの景気後退(リセッション)は回避できると言って、景気後退を否定しています。
なので、しばらくは景気が悪化する上に利上げも続くという2つ要因で、株価は大きく下がってもおかしくない時期になると思います。
とりあえず、FRBが景気の悪化を認めて利上げを止めるまでは、株が下がると思っています。
資産状況
このページの最後に、2022年6月30日時点の資産状況を書いておきます。
資産額は$389,190(約5300万円)です。この資産額には米国株の含み益20%分、暗号資産には含み益の55%は税金で取られるものとして除いてます。
税引前の資産額は$432,633(約5900万円)になっています。
この1ヶ月で資産が減った大きな要因は長期保有で持っていたビットコインです。6月だけで約40%下落しました。その大きなマイナスのうちのいくつかを、株の下落にかけていた投資でカバーしています。
2014年からの株資産推移
2014年の株資産の推移はこちらです。2018年9月以降は追加で入金していません。
上の図では直近のリターンが分かりにくいので、2020年以降のリターン(年初来リターン)の推移を拡大すると次のようになります。
資産構成
保有銘柄
銘柄 | シンボル | 評価額(ドル) |
---|---|---|
ビットコイン | BTC | 189434 |
米インターネット株ベア | WEBS | 71995 |
ノボノルディスク | NVO | 49396 |
現金 | – | 37225 |
米テクノロジー株ベア | TECS | 23845 |
イーサリアム | ETH | 6577 |
マクドナルド | MCD | 4514 |
P&G | PG | 3287 |
コカ・コーラ | KO | 2916 |