投資をしていて、「今は景気サイクルのどのあたりなのだろうか」と考えることがよくあります。
景気が良くなる「景気拡大期」と、景気が悪い「景気後退期」の2つは交互に波のように訪れるので、繰り返される景気の波の中で今はどのあたりにいるのかを把握して、次に訪れる波に備えれば、投資のリターンが良くなる可能性があります。
この時に大事になるのは「今は景気の波のどこに位置しているのか」を把握し、「景気サイクルごとに、過去はどんな業界株が有利なリターンを上げたか」の知識を正しく持っておくことです。
この2つの手助けをしてくれるサイトを、この記事で紹介します。
この記事のポイント
- フィデリティのビジネス・サイクルのサイトでは、四半期ごとに国ごとの景気の波の現在地を教えてくれる。
- 景気サイクルの現在地と、その時に株価が上昇しやすい業界を知れば、投資リターンの改善に役立つかもしれない。
景気サイクルの現在地を知る
個人投資家が自分ひとりで、景気サイクルの現在地を判断するのは少し大変です。
こんなときこそ詳しいプロの意見を参考にしたいところですが、そんな時に役立つ情報を提供してくれているのは、フィデリティのビジネス・サイクル・アップデートというページです。
上記サイトに訪れると、国別に景気がサイクルのどこに位置しているかを図示してくれます。
調べる国を指定すれば、もう少しだけ詳しい情報を得ることが出来ます。
例えば、2021年5月時点のアメリカの景気を調べてみると、次の図のように景気拡大期の中盤に差し掛かったことを教えてくれます。
このサイトは忘れた頃に更新されていくので、数ヶ月に1度程度は目を通しておくと良いかもしれません。
景気サイクル毎に株価が伸びる業界を知る
正しく景気の現在地を把握できたとしても、それぞれの景気サイクルでどのような投資をしたら良いかの判断ができないと、リターンには結びつきません。
フィデリティのサイトでは、景気サイクル毎にどの業界株が上昇しやすかったかを1962年から2016年のデータを使ってまとめています。
現在の景気サイクルでは、過去にどの業界の株価が上昇しやすかったのかを調べることができます。
より具体的なリターンを知りたい人のために、4つの景気サイクルごとのリターンの図も以下に載せておきます。
※上図にはFinancials(金融)の記載が2つありますが、恐らく左側の1つはCom.Services(通信)の記載ミスです。
過去のデータは未来のリターンを約束するわけではありませんが、景気の波を捉えて投資でリターンを出したい人にとっては、これらのサイトが参考になると思います。