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予想超えの好決算を出したフェイスブック。割高ではない数少ない大型ハイテク銘柄【21年1-3月期】

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少し時間が経ってしまいましたが、フェイスブックの2021年1-3月期の決算を振り返っていきたいと思います。

今期の業績は良かったです。アメリカ企業を中心に景気が回復して広告を増やしているのか、今期のフェイスブックの広告収入は予想を上回る好調ぶりを見せました。

大手ハイテク銘柄の中では、フェイスブックは買っても良い銘柄だと私は思っています。

実は、今回の決算報告の前に私はフェイスブック株は買い増したのですが、好決算を受けて株価が上昇した今でも割高には見えないので、まだ投資のチャンスはあると思います。

この記事のポイント

  • 2021年1-3月期は売上も利益も予想を超える業績だった。企業の景気が改善されて、広告収入が増えている。
  • フェイスブックによれば来期4-6月期も、1-3月期と同程度かそれ以上の成長率になる模様。
  • 他の大手ハイテク企業に比べてもそこまで割高ではないので、今からでも株を買っても良い良い企業だと考えている。

好調だった1-3月期のフェイスブック


フェイスブックの2021年1-3月期決算発表がありましたが、結果は売上・利益ともに良かったです。

特に一株利益は予想を大きく上回り、前年比+93%と躍進しました。

  • 売上:予想261.7億ドルに対して、236.7億ドル(予想超え、前年比+48%)
  • 一株利益:予想2.37ドルに対して、3.30ドル(予想超え、前年比+93%)
単位B:10億ドル 21Q1 前年比
収益 $26.2B +48%
営業収益 $11.4B +93%
一株利益 $3.30 +93%

最近のフェイスブックの決算で売上成長率の推移を見てみると、パンデミックで歴史的な景気の急減速に襲われた2020年4-6月期を底に、急速に成長率が回復しています。

今期フェイスブックの売上は前年に比べて43%増加していますが、広告出稿数が前年よりも12%増えたことに加えて、平均広告単価が30%も増加しています。

アメリカを中心に企業は、復活してきた消費(需要)を取り込むために積極的に広告を打ち出している様子が見えてきます。

そう言えば、3月のアメリカは製造業もサービス業も今までになく強い景気を感じていると以下の記事で書きましたが、企業の強い景況感とフェイスブックの広告単価上昇は連動していたようです。

>>アメリカ製造業の景況感、37年ぶりの高水準に。

>>アメリカの好景気が始まった兆し。米サービス業、3月の景況指数が過去最高を記録。

来期は成長加速も、2021年後半には成長が大幅減速


フェイスブックの決算書によれば、来期(4-6月期)も力強い成長が続くようですが、2021年後半にはその力強い成長率も鈍化するようです。

今後の業績見通しについて、重要と思われる点をいくつか拾っておきます。

来期以降の業績に関するコメントの抜粋

  • 4-6月期は1-3月期以上に高い前年比成長率を達成すると見ている。
  • 4-6月期に前年比成長率が加速するのは、前年の業績が大きく低迷しているため。
  • 反対に、2020年後半は好業績だったので、2021年後半の売上成長率は大きく鈍化する見通し。
  • また、最近の(ヨーロッパなどの)規制とiPhoneのプライバシー設定の強化は、引き続きフェイスブックの広告収入にとって逆風となっている。

前期の決算記事でも取り上げましたが、iPhoneのOSの更新に含まれるプライバシー設定の強化の影響で、効果的な広告配信に必要な個人情報の取得がスムーズに行えなくなれば、売上に影響がでるとフェイスブックは考えているようです。

しかし、こうした逆風は既に投資家はそれなりに織り込んでいるようにも見えます。

今後数年のフェイスブックの成長予想と予想EPSを見てみると、2022年以降の成長率はフェイスブックにしてはかなり控え目です。

また、予想EPSが低いほど割安と言えますが、2023年のフェイスブックの予想EPSはわずか19.0です。

この値はアマゾン(35.5)、マイクロソフト(26.6)、アップル(24.0)、グーグル(22.1)に比べると小さく、割安です。

まとめ


この記事では、フェイスブックの2021年1-3月期の決算を取り上げました。

1-3月期の業績はアナリストの予想を上回る好決算だったようです。特に、利益は前年のほぼ倍の+93%で成長している点は好印象でした。

また来期は、前年がパンデミックでひどく低迷していたこともあって、引き続き高い成長率を残すとのフェイスブックの明るいコメントも聞かれました。

2021年後半には成長率が鈍化すると見ているようですが、投資家は既にこうした成長率鈍化を既に見越しているのか、フェイスブック株はあまり積極的には買われていない印象があります。

2021年4月末時点では、アップル、アマゾン、マイクロソフト、グーグル(アルファベット)の中では、フェイスブックは比較的割安で投資できる対象ではないかと思っています。


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